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充実の表情を見せたU-21代表MF原川「アジア最強を証明する」

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[8.13 トレーニングマッチ U-21日本代表2-0福岡]

 前半を2-0と2点リードで迎えた後半、U-21代表は大幅にメンバーを入れ替えた。攻撃面で持ち味を発揮するMF原川力(愛媛)だが、手倉森誠監督からは「2-0で勝っていることを考えろ」とピッチに送り出された。

 原川は十分に指揮官の意図を理解して、ピッチに立っていた。「勝っているゲームの中でのゲームコントロールだったり、ゲームの流れを壊さないように、試合の流れを読みながらプレーすることが求められていたと思います」と無理な攻撃を仕掛けないことを意識したと話しつつも、3点目の重要性も説いている。「監督から求められていることをこなしつつ、攻撃的に行こうという気持ちは捨てずに相手を突き放す追加点を狙いました」。

 しかし、後半21分にゴール前で得たFKを直接狙うも枠を捉え切れず、同33分には左サイドを突破したMF豊川雄太(鹿島)のラストパスからPA内に侵入したもののシュートは相手DFのブロックに遭った。追加点を奪えなかったことに、「相手をゼロに抑えられたことは良かったと思いますが、なかなかゲームを落ち着かせられませんでしたし、相手を突き放せなかったので攻撃の質を上げていかないといけません」と反省を口にしている。

 試合途中には練習でも試していない3バックへのシステム変更を告げられたが、原川は慌てなかったと言う。「3バックの指示は急でしたが、監督からは柔軟性の話を聞いていましたし、僕は愛媛で3バックを経験しているのでやりやすい部分はありました」と話した。しかし、「でも、もっとチームメイトと話し合いながら、相手に寄せるタイミングや、あえて引く場面を作るとかもっと柔軟な対応ができたと思います」とさらなる向上心を見せる。

 3日間の合宿を終え、「ゲームの流れや駆け引きの部分が求められていると改めて感じたので、ボールをつなぐだけでなく、今日みたいに相手が前から来たら裏に蹴るのも一つです。そういう頭の柔らかさや賢さも監督は求めているので、やっていて非常に楽しいし、勉強になりました」と充実の表情を見せると、「来月のアジア大会では、日本がアジアで一番の国だと、どの世代でも証明しないといけません。だからこそ、この世代でもそれを示してきます」とアジア大会2連覇に向けて視線を上に向けた。

(取材・文 折戸岳彦)

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