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[アイアディアナスカップ]選手権全国4強へリスタートの初芝橋本、前半の4発で徳島北破る

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[8.12 アイアディアナスカップ・ディビジョンマッチ 徳島北高 1-4 初芝橋本高 宮崎県総合運動公園ラグビー場]

 全国高校総体で16強入りした初芝橋本高(和歌山)とプリンスリーグ四国で序盤首位争いを演じた公立校、徳島北高(徳島)との「アイアディアナスカップ~GREAT~ BATTLE OF 宮崎 2014 ディビジョンマッチ」は初芝橋本が4-1で快勝した。

 徳島北の佐藤城介監督が「普段やっているよりも、フィジカルが強かったり、スピードが速かったり、前半は対応に追われて後手後手になっていた」と振り返ったように相手がスピード、フィジカルに慣れる前に押し切った初芝橋本はMF大谷尚輝(2年)、DF今井亮佑、FW柳原慶斗(ともに3年)、MF道前雄亮(2年)のゴールによって前半4得点。予選大会に当たる「ASCカップ」から勝ち上がってきた徳島北は、サイドチェンジとSBの攻撃参加から最後はクロスに飛び込んだFW播磨栄治(3年)がゴールを奪ったものの、後手に回った前半に得点差を広げられてしまった。

 それでも後半、スピード感に「慣れた」徳島北は左足でチャンスを生み出す司令塔・MF重本玄太主将とMF久米川一輝のダブルボランチや右の高畠淳也、左のMF滝川皓也(全て3年)と単独でもボールを運ぶことのできる選手たちがパスをつないで反撃。主導権は握られていたものの、ゴール近くまで攻め込み、高畠のミドル弾や滝川の打開からFW田中宏樹(2年)が決定的なシュートを放つなど見せ場もつくった。ただクロスを相手の大型GK立川小太郎(3年)にキャッチされてしまうなど、精度の部分も課題に。佐藤監督は「残り3分の1くらいまでは形がつくれるんですけど、最後の3分の1の差があるなと思います」と口にしていた。

 一方の初芝橋本は全国総体3回戦で準優勝校・大津高(熊本)に0-2から追いつきながらも終盤の失点によって2-3で敗退。千葉王者の習志野高を3-0で撃破するなどインパクトを残したものの、目標の8強入りを果たすことはできなかった。阪中義博監督は「インターハイ終わった後に『16では納得いかんぞ』と言いました。『届かずに終わってやん。甘い!』と。彼らも満足はしていないと思うし、あれから何を感じるか」と期待を込める。今大会はMF高橋響(2年)が負傷欠場。加えてこの徳島北戦で大黒柱のMF渡辺淳揮主将(3年)が右足親指を踏まれて負傷交代した。決してベストの布陣、戦いではなかったものの、阪中監督が及第点を与えていた2年生MF大谷や1年生MF朝倉丈一郎が奮闘。また腰痛が回復したエースFW末吉塁(3年)が切れ味鋭い仕掛けを繰り返せば、負傷者続出でバランスを欠いた守備もCB西岡伸(3年)がインターセプトを連発するなど、攻守に強さを発揮して勝利した。選手権のチーム目標は全国4強。全国総体での敗退からリスタートとなる今大会を今後への弾みとする。 

以下、試合後のコメント
●初芝橋本DF西岡伸(3年)
「立ち上がり悪くて失点したんですけど、前半の最後は動けてきた。(徳島北は)SHの11番(滝川)がちょっと厄介だったんですけど、インターセプトとかしっかりとできていたので守れたと思います。(総体は)最後の球際の部分、最後まで走り切るとか、足出すところとか、全国では通用しないところが何個かあったので、いい経験できたかなと思います。球際のところと足出すところ、そして最後は気持ちやと思うので、もっと鍛えて選手権では全国で優勝できるように頑張りたい」

●徳島北MF重本玄太主将(3年)
「最初は対応に苦しんで、失点も多かったんですけど、後半は慣れることができて0-0という結果だった。きょう1回やったので今後はしっかり対応して、はじめからできるようにしたい。(選手権へ向けては)もっとサイドの攻撃を完ぺきに。それをチームのストロングポイントにできるように精度を上げていきたい。そしてゴール前の精度も上げていくこと。(個人的には)キャプテンなので、チーム全体を盛り上げて、声かけて中心としてやっていきたい」

(取材・文 吉田太郎)
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