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[アイアディアナスカップ]「今年は絶対に行かせてあげたい」恩師へ感謝の選手権V誓う鳴門イレブン

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[8.14 アイアディアナスカップ決勝 初芝橋本高 1-0 鳴門高 宮崎県総合運動公園サッカー場]

 鳴門高(徳島)は1点に泣き、準優勝。ただCB濱西俊樹主将(3年)が「自信にもなりました」と語るなど、チームにとっては前向きなアイアディアナスカップ4試合となった。決勝ではMF坂本優斗(2年)ら国体選抜組3選手が離脱。今大会は昨年の全国総体に出場しているMF中尾慶心やFW川添晃(ともに2年)も不在だったが、17選手を起用した決勝含めて全員で経験を積んだ。特にエースのFW中尾優生(3年)は相手にとって危険な存在であり続け、濱西と中村諒治(3年)のCBコンビやGK安永龍平(3年)は安定。そして香留和雄監督が「1対1で落ち着いてできていた」と評した右SB川畠由佳(1年)らが台頭し、彼らが「(このレベルで)緩いことしたらピンチになると実感したのは良かった」(香留監督)という収穫もあった。

「自分たちはパスサッカーなので、チーム全員が動いて、体力もつけなあかんし、全員でやること」と課題を口にした濱西。一昨年は全国高校選手権に出場したが、昨年はその主力のほとんどを残しながらも県決勝で不運な敗戦を喫した。中尾は「1年の時は出たけれど、2年の時は(徳島市立に)負けて、中学校の時の元チームメートが全国に出たので悔しかったです。(全国大会の映像も)あまり見れんかった。自分も決勝で舞い上がってしまって動けなくて、凄く悔しかったです」と振り返ったが、その悔しさもぶつけて今年は絶対にタイトルを取り返さなければならない。

 選手権に「絶対に」出なければならない理由もある。指揮を執る香留監督は今年度限りで定年を迎える。徳島商高監督時代の96年度に全国4強へ進出し、鳴門を98年から指導してきた名将は「みんな最後というけど、意識せずに自分らのサッカーをしてと言っている」と語るが、濱西は「今年は絶対に行かせてあげたい」と力を込める。課題を突き詰めてチーム力を向上させ、恩師に感謝のVを送るつもりだ。

[写真]香留監督とともに選手権出場を誓う鳴門イレブン

(取材・文 吉田太郎)
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