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広島の攻撃を封じたMF鈴木「非常に良い守備ができた」

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[8.16 J1第20節 浦和1-0広島 埼スタ]

 広島の背番号8がボランチの位置から最終ラインに下がると、浦和レッズの背番号13が目を光らせる。最終ラインから攻撃を組み立てようとするMF森崎和幸からMF鈴木啓太が自由を奪うことで、浦和は広島の攻撃を機能不全に陥れた。

 浦和同様の3-4-2-1を採用する広島はボールを持った際にサイドのCBがワイドに張り出し、ボランチの森崎和が最終ラインに入って攻撃のタクトを振るう。最後方から攻撃を組み立てようとする司令塔に鈴木が激しくプレッシャーを掛ける。時には相手PA内まで追い掛けるほどだった。

「どのへんまで追うかという明確なものはありませんでしたが、危険なボールの持ち方をされるとゲームを作られてしまうので、そうされないように心掛けました」と振り返ると、自分1人がプレッシャーを掛けるのでは意味がなく、チームメイトが連動してくれるからこそ良い守備ができると語っている。

「自分はパスコースの限定を意識していました。(永田)充が相手1トップに対して厳しく行ってくれてつぶしてくれていましたし、あそこでタメを作られると僕らがプレッシャーに行っても意味がありません。後ろの選手たちが厳しく行ってくれたし、自分のマークだけでなくカバーも意識してやってくれた。非常に良い守備ができたと思います」。その言葉どおり、前半の広島のシュート数をゼロに抑えている。

 試合序盤から相手最終ラインまでプレッシャーを掛け続けたため、後半24分にピッチを後にすることになった。「多分、僕が足を伸ばしているのをベンチが見ていたんじゃないですかね。もう難しいだろうって」と笑って答えたが、チームの4試合ぶりの勝利、そして完封に貢献したのは間違いない。

 久し振りの勝利に「3試合勝利がなかったのは自分たちにとっても良くなかったことだし、優勝するにはそういう流れをなくさないといけません」と語ると、「このチームは年々強くなってきていると思うし、今年はタイトルを目指してやっています。今回は勝てない時期が長かったので、今後、良くないゲームがあったとしても次の試合できっちりと勝てるようにしたい」と視線を上に向けて答えた。

(取材・文 折戸岳彦)

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