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先発抜擢1アシストも…C大阪FW永井「きっちり決めたかった」

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[8.16 J1第20節 川崎F 5-4 C大阪 等々力]

 8試合未勝利、4試合ノーゴール。目標である優勝争いどころか、残留争いに巻き込まれているセレッソ大阪マルコ・ペッツァイオリ監督は、そんな状況を打破するためにもFW永井龍を今季初先発させた。

「どうしても結果が欲しい。最低限、自分が走ったり、前で体を張ることは、最低限やらないといけないと思っていた」。そう話す永井は、前線で90分に渡りアグレッシブに走り回った。1-4で迎えた後半4分には、チームに喝を入れるかのように、右サイドを相手DFと競り合いながら強引に突破。ゴール前にクロスを上げて、DF丸橋祐介のゴールをアシストした。

 しかし、アシストの場面以上に、決定機を逃したことを、試合後の永井は悔やんでいた。冒頭の言葉の後には、「まぁ、結果がすべてっていう感じですね。(自分が)決めていれば、この試合、同点やったと思うし。あれは練習してきた形でもあったので、きっちり決めたかった」と唇を噛んだ。永井が振り返るのは、アシストから1分後の攻撃シーン。左サイドから丸橋が『お返し』とばかりに入れた低いクロスを右足で捉えたが、ボールは無情にもクロスバーを叩いた。

「後半は良い時間帯に点を取ることが求められていた。押し込んでいるときに、点を取れなかったのが残念です。煮え切らない、ホンマに。個人的にもチャンスはあっただけに、決めていたら、監督にも良いイメージを残せていたのに」

 C大阪には元ドイツ代表FWカカウも加入。この試合先発して1ゴールを挙げたフォルラン、途中出場した杉本健勇らとのFWのポジション争いは熾烈だ。ゴールというもっとも分かりやすい結果を残せなかったことを永井は悔しがったが、90分走り続けられる体力、味方にスペースをつくる動き、馬力のあるドリブル、諦めず戦い続ける姿勢など、彼が示したものは多い。「また、頑張ります」と、ミックスゾーンを去っていった23歳に、再びチャンスは巡ってくるはずだ。

(取材・文 河合拓)

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