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PK3本が飛び出したF東京と浦和の撃ち合いは、ドロー決着

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[8.23 J1第21節 F東京4-4浦和 味スタ]

 J1は23日、第21節を各地で行い、5位のFC東京はホームに首位の浦和レッズを迎えた。日本代表のハビエル・アギーレ監督が視察に訪れた一戦は、両チームの先発計22名が日本人となった。両チーム合わせて3本のPKが飛び出した乱打戦は、4-4の引き分けに終わっている。

 ホームのF東京は20日に行われた天皇杯3回戦・松本戦(2-0)から3選手を変更。MF三田啓貴、FW渡邉千真、FWエドゥーに代わり、MF羽生直剛、FW平山相太、FW武藤嘉紀が先発した。一方、天皇杯3回戦の草津戦(1-2)をターンオーバーで戦った浦和は、GK西川周作、DF那須大亮の2選手のみが2試合連続で先発入りした。

 ここまでリーグで2番目に失点の少ないF東京と、最も失点の少ない浦和の一戦だが、序盤から激しい点の取り合いになる。まずは浦和が、公式戦6試合連続無失点のF東京を崩す。前半7分、MF米本拓司のサイドチェンジをカットすると、右サイドから速攻に転じる。MF平川忠亮、MF鈴木啓太とボールをつなぎ、鈴木の縦パスを受けたMF梅崎司がシュートを放つ。これが決まって、浦和が1点を先行した。

 しかし、F東京も、すぐに同点に追いつく。前半9分、FW武藤嘉紀の粘り強いプレーからCKを得ると、DF太田宏介の入れたボールをMF高橋秀人がヘッドで左サイドネットに流し込み、試合を振り出しに戻した。さらに同15分にもF東京は左サイドから速攻に転じ、FW平山相太からのスルーパスを最終ラインの裏で受けた武藤が決め、一気に逆転する。

 その後も効果的に浦和の最終ラインを突くF東京は、前半24分にPA内でMF河野広貴がDF森脇良太に倒されてPKを獲得。これを河野が確実に決めて、リードを2点に広げた。その2分後にもF東京は、中盤で河野が縦に入れたボールを平山がスルー。その先で受けた武藤が最終ラインの裏にパスを出すと、走り込んだ河野がGK西川と1対1になったが、シュートはGK西川に阻まれた。

 良い流れで試合を進めていたF東京だが、前半34分に平山が負傷し、FWエドゥーとの交代を強いられる。選手交代後も後方で丁寧にボールをつなぎ、試合を進めていたF東京だが、前半42分にPA内でFW興梠慎三に仕掛けたDF森重真人のタックルでPKを取られる。これを興梠に決められたが、F東京が1点リードで前半を折り返した。

 後半の立ち上がりから、浦和はボール保持率で圧倒して、F東京に圧力を掛ける。これが実ったのが後半15分だった。槙野がPA内にドリブルで仕掛け、こぼれ球を梅崎がシュート。ブロックされたボールが右に流れると、平川が走り込んで同点ゴールを決めた。

 追いつかれたF東京だが、すぐにリードを取り戻す。後半19分、河野からのパスを受けた武藤が中央にドリブルで切り込んでDFの間からシュート。これが決まり、再びF東京がリードした。浦和は27分にケガから復帰したMFマルシオ・リシャルデスをピッチに送り出す。同33分にもMF宇賀神友弥に代えて、FW李忠成を投入した。

 その直後だった。ピッチに入った李がPA内でハイボールを競り合い、こぼれ球を追う。その際にDF徳永悠平に倒されると、岡部拓人主審は、この試合3度目となるPKを宣告。これを李が決めて、4-4とした。

 F東京も後半36分に武藤を下げて、FW渡邉千真を起用すると、浦和は梅崎とMF関根貴大を代えて、交代枠を使い切った。同40分には左サイドから関根が上げたクロスを李がボレーで合わせようとするが空振り。その奥でボールを回収した森脇が左足でゴールを狙ったが、わずかに左へ逸れて行った。

 後半43分にF東京は、最後の交代枠で河野を下げて、MF三田啓貴を投入する。その直後には浦和が左サイドからチャンスをつくり、関根の折り返しをマルシオ・リシャルデスがシュート。枠を捉えていたが、ゴールライン上で森重にブロックされて勝ち越し点を決められなかった。このまま4-4で試合は終了し、両チーム勝ち点1を分け合った。
(取材・文 河合拓)
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