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松下裕のヒールキック弾で横浜FCが東京Vから勝ち点1をもぎ取る

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[8.24 J2第28節 東京V1-1横浜FC 味スタ]

 J2は24日、各地で第28節を行い、味の素スタジアムでは20位の東京ヴェルディと11位の横浜FCが対戦した。試合は1-1の引き分けに終わり、両チーム勝ち点1を分け合った。横浜FCは連続無敗試合数を11に伸ばしている。

 前節、水戸から3試合ぶりの白星を挙げた東京Vは、序盤から精力的にプレッシングを掛けて、10戦無敗の横浜FCを自由にプレーさせない。攻撃力が持ち味のDF中島崇典の裏を狙う回数を増やし、前半24分にはMF澤井直人のパスからMF南秀仁がゴール前で決定的な場面を迎えたがシュートを大きく枠外へふかしてしまう。

 その後も26分にFW杉本竜士が右サイドからのカットインでシュートを放てば、同28分にもMF鈴木惇が直接FKからゴールを狙ったが、いずれもGK南雄太に防がれた。前半30分を過ぎると、横浜FCもようやくアタッキングサードまでボールを運び、MF松下年宏が31分、32分と立て続けにシュートするが、チャンスを生かせない。

 試合が動いたのは、前半42分だった。東京Vは右サイドからクロスを入れると、中央にいたFW常盤聡の頭上を越えたボールが、DF安在和樹にこぼれる。これを安在がゴールに蹴り込み、東京Vが1点をリードした。

 後半の立ち上がり、横浜FCもMF野崎陽介が右サイドからクロスを入れ、FWパク・ソンホが合わせ、東京Vゴールに迫ったが、試合の主導権を握るには至らない。後半18分にはMF安英学とFW黒津勝を投入し、中盤の松下裕樹を3バックの中央に下げた3-4-1-2に布陣を変更した。

 後半22分、東京Vは右サイド深い位置で得たFKからチャンスを得る。ファーサイドに入れたクロスが南に通ったが、フリーで放ったシュートは左に逸れて行った。同24分には横浜FCも松下年のFKからDF野上結貴がヘディングシュートを放ったが、枠を捉えることはできなかった。

 1点を追う横浜FCは、後半30分に松下年のポストプレーから、安英学が強烈なシュートを放ったが、クロスバーを越えて行った。東京Vは33分、南に代えてDF楠美圭史を起用する。横浜FCも35分に最後の交代枠で中島を下げて、DF永田拓也を起用した。

 残り10分を切り、東京Vに圧力を掛け始めた横浜FCは、後半38分、ゴール前でFKを獲得すると、松下年が直接ゴールを狙ったが、クロスバーに嫌われる。その直後にも後方からのロングボールをパク・ソンホがフリックし、その背後で受けた黒津がボレーシュート。しかし、これも左ポストを叩き、ゴールが遠い。

 このまま試合終了かと思われた後半42分、CKを松下年がゴール前に入れると、ファーサイドで受けた黒津のトラップが流れる。このボールを松下裕がヒールキック。これが決まり、土壇場で試合を振り出しに戻した。その後、東京VはFWアブタ、FW高木大輔を起用するが、決勝ゴールは生まれないまま試合は終了している。


(取材・文 河合拓)▼関連リンク
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