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[プレミアリーグEAST]クラセン予選敗退から切り替えた柏U-18、注目レフティー手塚「苦しい中でも頑張るとか身に着いた」

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[8.24 高円宮杯プレミアリーグEAST第10節 柏U-18 2-1 鹿島ユース 柏]

 今年、全ての全国タイトル獲得を掲げてきた柏レイソルU-18の選手たちにとって、日本クラブユース選手権(U-18)大会の関東予選敗退は大きなショックだった。ライバルが本大会を戦っている中、自分たちはトレーニングの日々。ただ、下平隆宏監督は選手たちに対し「力がなかったから出れなかったとみんなで理解して、地道にやっていこう」と話をしたという。選手たちは敗戦から切り替えてプレミアリーグ再開初戦・鹿島ユース戦へ向けて準備し、トレーニングの中で成長したことを試合で表現した。

 MF手塚康平(3年)は「(クラブユース選手権の結果は)ツイッターとかでチラチラ見ていました。でも見ると悔しいので・・・。去年クラブユース(決勝T1回戦で)負けてから来年は絶対にいい結果を残してやるんだという気持ちでやってきたので、そこに行けなかったのは悔しかったです。(ただ)最初みんなの話にもあったんですけど、アントラーズには那須でクラブユース行きを懸けた戦いで負けていて、もう負けられないという思いがあったし、球際とか特に意識してやりました。(クラブユース選手権の期間に)2部練があって、苦しい中でも頑張るとか身に着いたと思います」と胸を張った。

 これまでの1ボランチから、鹿島ユース戦で2列目に入った手塚は飛び込んでくる相手を鮮やかなボールコントロールや身のこなしでかわすなど存在感を発揮。後半27分にはスルーパスをFW白川恵士朗へ通したほか、左サイドでボールに絡んで相手の守備の隙を狙い続けた。それでも「ボールを受けた時は相手の背後を取ったりというプレーをしたんですけど、まだ回数が少ない。試合の中でちょこちょこ消えちゃっている。もっと呼び込んでいきたい」と反省。1-0の後半41分にはPAへ飛び込んできた相手をファウルで止めてしまい、PKを献上するなど悔しい試合になった。

 だが、後半アディショナルタイムの決勝点のシーンではCB上島拓巳がボールを持った瞬間に中央のスペースへと飛び出し、相手の激しいタックルを受けながらも右サイドの白川へ“魂のパス”。このパスがつながったことで白川がシュートまで持ち込み、DF加藤颯人の決勝点につながった。手塚の身体を張ったビッグプレーが決勝点を生み出し、「決まって良かった」と笑顔。最後まで諦めず、自らのPK献上の悔しさと、クラブユース選手権予選敗退の悔しさをピッチでぶつけた注目レフティーが勝利に貢献した。

(取材・文 吉田太郎)

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