「皇帝」の現状には心を痛める

　日本代表前監督のアルベルト・ザッケローニ氏はイタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』のインタビューに答え、自身のキャリアの中で指揮した中で最高のFWとして元ブラジル代表FWアドリアーノの名前を挙げた。

　2010年に日本代表監督に就任する以前に、ミランやラツィオ、インテル、ユベントスなどイタリア国内のビッグクラブ監督を歴任してきたザック。その中でも特に印象に残った選手は誰だったのだろうか。

　キャリアの中で指揮した中で最高の選手5人を挙げるという質問に、ザッケローニ監督はまずGKジャンルイジ・ブッフォン、DFアレッサンドロ・コスタクルタ、MFクラウディオ・マルキージオ、MFデヤン・スタンコビッチの4人を挙げた。続いてFWに関しては、次のように述べている。

「指導した時期は短く、一緒にやったのは3か月だけだったが、アドリアーノだ。(アレッサンドロ・)デル・ピエロや(エルナン・)クレスポ、(オリバー・)ビアホフ、(ジョージ・)ウェア、(ダビド・)トレゼゲなど、キャリアの終盤だった者も含めて多くの偉大な選手たちがいたが、ポテンシャル的には彼が最高の選手だった」

　ブラジルへ帰国した後、近年は素行不良やコンディションの問題からほとんどプレーできない状態が続いているアドリアーノ。イタリアの下部チームへの入団の可能性も取りざたされる現状について、ザッケローニ監督は次のようにコメントした。

「アドリアーノの話は読んでいる。彼の近況を追ってはいるが、心が泣きそうになるよ」