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エース襲名弾狙う大迫「今までより自分のプレーを出しやすい」

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 アギーレジャパンのエース襲名を狙う。日本代表FW大迫勇也(ケルン)は3トップの中央に入り、5日のウルグアイ戦(札幌ド)で先発出場が濃厚。「1試合1試合が大事だし、1試合1試合結果を出すことでさらに成長もできると思う」と、新生・日本代表の初陣へ意気込みを口にした。

 ブラジルW杯ではFW柿谷曜一朗、FW大久保嘉人との1トップ争いを勝ち抜き、コートジボワール戦、ギリシャ戦の2試合に先発した。しかし、ゴールを決めることはできず、コロンビア戦は出番なし。「自分に腹が立つ大会だった」と、悔しさばかりが残らなかった。

 ザックジャパンでは昨年7月の東アジア杯でA代表デビューし、W杯までの1年間で必死に監督のコンセプトを体現しようと努めた。時には自分を犠牲にすることでチームの戦術に合わせてきたが、だからこそ自分の持ち味を発揮し切れなかったという悔いもあった。

 ハビエル・アギーレ監督の下、トレーニングした4日間で受けた印象は「結構、自由なことが多い」というものだった。「裏に抜けたり、サイドに行ったり、中でボールを受けたり、さまざまなパターンで練習している」という戦術確認の中でも、監督が決めたパターン練習というよりも、選手たちのアイデアを生かすような指導が多いという。

 大迫自身、「自分としてはそのほうがやりやすいし、今までより自分のプレーを出しやすいのかなと思う」と手応えを感じている。4-3-3というシステムでは、4-2-3-1のようにトップ下がいないため、3トップの中央に入る選手は孤立しがちだが、「トップ下2枚のイメージで僕はやっている」と、中盤3枚のうちのインサイドハーフ2人が高い位置を取ることで、センターフォワードと近い距離を保つことが求められているようだ。

 24歳の大迫だが、今回のメンバーには年下のFW皆川佑介やFW武藤嘉紀が初招集されるなど、4年後のロシアW杯に向けて日本代表も世代交代をしていくことになる。「僕ら世代が引っ張っていかないといけない。僕らが成長しないと、日本も強くならないと思っているし、その責任もある」。アギーレジャパンのエース候補が、その初陣でチームを勝利に導くゴールを狙う。

(取材・文 西山紘平)

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