beacon

日本vsベネズエラ 試合前日のアギーレ監督会見要旨

このエントリーをはてなブックマークに追加

 日本代表は8日、試合会場の日産スタジアムで公式練習を行い、9日のベネズエラ戦に向けて最終調整した。

以下、練習後のアギーレ監督会見要旨

ハビエル・アギーレ監督
「明日のゲームでは変更がいくつかある。選手全員を見たいと思っているので、(先発は)5人代わる。試合中にも、もちろん交代がある。前回は敗戦だったので、この試合は勝ちたいと思っているし、少なくとも良い結果になることを望んでいる。選手たちの仕事に関しては満足している。より良い攻撃、より良い守備ができればいいと思う。そして、一番大事なことはゴールをプレゼントしないことだ」

―新チームにとって、勝つことがチームにどんな影響をもたらすか? ウルグアイ戦や練習を見ると、攻撃はカウンターの意識が強いように見えるが、攻撃の方向性は速攻主体になるのか?
「新しいチームなので、勝利をおさめてみんなで祝う場面ができることは重要だが、それよりチームの形が出来上がることのほうが、さらに重要だと思う。

 2つ目の質問に関してだが、私とは試合の見方がまったく違う。もしかしたら別の試合を見たのかもしれない。ウルグアイ戦でカウンターのチャンスは一回もなかったと思う。試合をよく見れば、カウンターがなかったことが分かると思う。相手よりボールを持って、相手のハーフでプレーできていた。ビデオを見ても、統計を見ても、そういった結果になっている。だが、心配しないでほしい。相手が力で上回っている場合はカウンターを狙うこともある。毎回ボールをつないで、毎回負けることになれば、それもあまりよくないだろう」

―明日の試合でも、教えることより観察したいという方針は変わらないか?
「ウルグアイ戦に出なかった選手はベネズエラ戦で観察する。そして、そのパフォーマンスを見たいと思っている。チームの立ち上げの時期はまず観察して、どういったことをやりたいのかを固めるべきだと思う。過去は振り返らない。ゼロからスタートしている。まずはアジア杯に向かうためのベスト23の選手を見つけること。アジア杯の前の残り5試合は選手を観察するために使う」

―ウルグアイ戦では決定機が少なく、無得点に終わったが?
「ウルグアイと対戦した場合、チャンスもゴールも少なくなる。私は37試合戦って0ゴールだったら心配する。ウルグアイには決定機が2つあった。それ以外にプレゼントしたゴールが2つあった。こちらにも決定機が2つあった。ポストに当たった場面と、バーの上に行ったミナ(皆川)のヘディングだ。しかし、ウルグアイは(ゴールを)プレゼントしてくれなかった。そこに違いがあった」

―ここまでのところ自分自身はどう感じているか? 日本に溶け込めているか?
「この前の試合の90分以外は良かったと思う。その試合の結果以外は非常に良かったし、周りにサポートされている。満足しているが、明日勝って、さらに満足できるような形にしたい」

―当面は本田がキャプテンを務めるのか?
「明日の試合でもキャプテンは本田だ。キャプテンマークを付ける彼だけでなく、私がキャプテンと呼んでいる3人の選手はピッチ内外で非常に重要な存在だ」

―FKのキッカーだが、明日の試合では柴崎が右足のキッカーになるのか?
「シバ(柴崎)がプレーして、しかもキッカーであるというのは事実ですから、あなたは占い師か何かでしょうか?(笑)」

―本田、川島、吉田の3人をキャプテンにしたのは?
「本田は素晴らしい経験を持っており、チームに対する影響力があり、そういった人格を持っている選手だ。7、8年間、世界の中でも高いレベルでプレーしている。世界中で日本の基準になっている。(吉田)麻也は若手の中で力強さを持っている選手。プレミアリーグのような強いリーグで、毎週、チームの中でも目立つプレーをしている。(川島)永嗣は見本になる選手。規律や敬意といったものを体現する選手だ。ピッチ内外で我々全員の見本になる。プロフェッショナルの見本だと言える」

―日本がFIFAランキングで44位から20位に上げるには何が重要か?
「FIFAによると、ランキングは結果次第だ。弱小と呼ばれているチームと戦って、勝てば順位は上がる。しかし、そういう順位の上がり方は、私は好きではない。例えばウルグアイがブラジルと戦い、負けたけれどパフォーマンスが上がったということのほうを私は求める。そういったところで競争力を求めたいと思っている。将来的にウルグアイやブラジルに勝てたと言うことができればさらに良いが、それを目標にしないといけない」

(取材・文 西山紘平)

TOP