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[アジア大会]21歳は最高のスタート、 U-21代表DF西野「誕生日の代表戦は特別」

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 昨日が21歳の誕生日。アジア大会初戦となったクウェート戦で5バックの中央で先発出場したU-21日本代表DF西野貴治は、187センチの長身を生かしてハイボールをはね返し、鋭い読みを生かしたカバーリングでピンチを未然に防ぎ続けた。1失点こそ喫したが、自らの誕生日を4-1の快勝で飾って21歳のスタートを切った。

 5バックで試合に臨むことは試合直前に伝えられたが、西野は冷静に試合に入っていた。「合宿が始まってから何度か練習をしていた形だし、前日に若干この形でいくのかなという感じだったので、気持ちの準備もできていました」と語ると、「タク(岩波拓也)や植田(直通)が競った後のカバーを意識していましたし、3人が余ってしまったらダメなので、基点になる相手FWをしっかりとつぶせるように押し出していこうと声を掛けるようにしていました」と最終ラインをコントロールして守備陣をまとめ上げた。

 クウェート戦当日が誕生日ということもあり、大会初戦白星の喜びも倍増だ。「代表活動期間中に誕生日を迎えたのは初めてで、誕生日に代表の試合があって、自分が出場するということも特別なことだなと思いました。良い一日だったというか、良い21歳を迎えられるようなスタートでした」と笑顔を見せた。

 さらに試合後にはサプライズな出来事もあった。選手村の食堂でチームメイトから『ハッピーバースデー』をプレゼントされると、周囲にいた他国の選手からも祝福されたと言う。「チームメイトが大きな声で歌ってくれたので、他の国の人から『ヒューヒュー』って祝ってもらえました。本当に嬉しかったですね」。さらに、GKポープ・ウィリアムからプレゼントがあり、「皆からポープが『何か一言』って無茶振りされて、江頭2:50さんのマネみたいな感じで一発芸をやって、豪快に滑ってくれました(笑)。でも本当にありがたかったです」とチームメイトの心意気に感謝を示した。

 21歳を迎えたことで新たな決意が芽生えたかという問いには「特にないですよ」と苦笑したが、アジア大会制覇への決意はさらに強まったようだ。「21歳としてアジア大会に参加しているので、この大会を良い結果で終わって、良いスタートを切れれば良いですね。ここで結果を残せれば、僕自身もA代表へのアピールになると思います。21歳最初の大会で良い結果を残したい」。一つ年を重ねた男は力強くそう語った。

(取材・文 折戸岳彦)

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