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[早スポ]手痛い引き分け、連勝ならず

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[早稲田スポーツ ゲキサカ版]

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)後期開幕から2連勝を狙う早稲田大(ワセダ)は駒大との一戦を迎えた。激しい競り合いが繰り広げられる中、MF近藤貴司(4年=三菱養和SCユース)が均衡を破るも直後に同点を許す。だがFW宮本拓弥(3年=流通経済大柏高)の豪快なミドルシュートでリードを奪うことに成功。後半も勢いを保ちたいところだったが開始早々に押し込まれ2-2に。相手のエネルギーに応戦し切れず苦しい時間が続いたが、スコアは変わらず引き分けで終了。関東制覇を目指すうえでの厳しい結果に選手たちは肩を落とした。

 ロングボールを中心に攻撃を組み立ててくる駒大。対して、今節からスタメンに復帰したMF近藤洋史主将(4年=名古屋U18)を中心に、サイドチェンジやボールを動かすことでワセダ優位の状況をつくり出そうとしていく。すると8分、相手のクリアミスを拾ったMF堀田稜(3年=浦和ユース)が左サイドを上がると、オーバーラップしたDF八角大智(3年=流通経済大柏高)に縦パス。これをファーサイドに構えた近藤貴がクロスを受けるとフリーでシュート。ボールはゴールへと吸い込まれた。先制点を奪い主導権を握るかと思えたが、直後の12分。ロングボールから裏のスペースを突かれ同点弾を決められてしまうと、ゲームは振り出しに。一進一退の攻防が繰り広げられる展開となった。そのような状況の中で25分に、DF金澤拓真(3年=横浜F・マリノスユース)が大きくクリアしたボールが前線で好機を狙っていた宮本のところへ。DF2人を背負いながらも「思い切り振り切った」(宮本)と右足を振り抜くと、ボールはネットに突き刺さり待望の勝ち越しに成功。2-1で前半を折り返す。


 しかし後半の立ち上がりにピンチはいきなり訪れた。クロスに合わせられ2点目を献上。「自分たちのリズムがつくれずボールを保持することができなかった」(金澤)と語るように積極的にクロスを放り込んでくる攻撃に対応し切れず、ゴールライン際で耐え抜くシーンが増えていく。何としても勝ち切りたいワセダは67分、近藤洋が中央から右に展開。パスを受けたDF新井純平(浦和ユース)のクロスに合わせたFW山内寛史(2年=国学院久我山高)が反転してシュートを打つも、ここはGKが阻止。そのまま互いに好機をものにできず2-2で終了のホイッスルが鳴り響く。「勝てるゲームだったので、本当にもったいない」(近藤貴)と勝ち点3を取りこぼす結果となった。

 引き分けに終わったものの、後半はワセダらしさを出せず一歩間違えれば負けていただろう。加えて「自分たちのこのままの実力では今後勝てない」(近藤洋)との言葉通り、守備面でも攻撃面でも課題の残るゲームとなった。負けられない戦いが続くが、次節で対峙(たいじ)するのは国士舘大。アミノバイタルカップ2014で完封負け(●0-2)したチームだ。借りを返すべく、個々がレベルアップし突き進んでいくしかない。

(記事 伊藤なつ実、写真 栗田麻里奈)

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