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最前線のハードワークでチームを牽引した松本FW山本「勝つことで自信になる」

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[10.4 J2第35節 横浜FC0-2松本 味フィ西]

 試合後、横浜FCの選手たちは口々に「相手のやりたいことに合わせてしまった」と悔しがった。シンプルに敵陣へとロングボールを蹴り込む松本山雅FCは、ボールを回収した横浜FCの選手に前から積極的に圧力をかけて、ボールを簡単につながせなかった。そうして得たCKやスローインからチャンスを広げて行き、結果的にセットプレーからの2ゴールで、勝ち点3を獲得した。

 MF岩上祐三はセットプレーのキッカーとしてチームに大きく貢献した。その一方、最前線でボールを収めるターゲット役として、また相手にプレッシングを掛け続けたという点でも、FW山本大貴の活躍は見落とせない。先制点につながるポストプレーでもチームに貢献した22歳のストライカーは「勝つことによって自信になりますし、これを続けて行けば、自分にももっともっとチャンスが来ると思う。これを継続して、次も勝てるように頑張りたい」と、白い歯をこぼした。

 仙台から育成型期限付き移籍で松本に加入して4か月が経った。3試合連続で先発起用された山本は「毎週1回、反町監督と一緒に居残り練習をやっているのが、試合でもちょっとずつ出せて来たので、監督には感謝しています」と、前線でのキープ力アップに手応えを感じている様子だった。

 だが、反町康治監督は「守備では貢献したと思います。ただ、攻撃がね」と、山本に更なるチームへの貢献を求める。「あれだけ守備したら疲れているかもしれないが、もう少し周りをうまく使ったら、この場で褒めたい。ただ、守備にも攻撃にも関わる力は非常についてきた。あれで精度が高ければ、もっともっと頼もしくなるんですけどね」。

 その課題は、山本自身も強く実感していた。この日、出場した83分間で3本のシュートを放ったが、得点は挙げられなかった。「(ハードワークで)チームを勢いづけられたのは、良かった部分だと思いますが、後半はちょっとそれを崩したので。しっかり90分、攻守に貢献出来る選手になりたい。それと今日は決定機が3本くらいあったので。そういうところも決めないといけない」。6試合ぶりの勝利を喜びつつ、山本は次節の大分戦で5試合ぶりの得点を目指す。

(取材・文 河合拓)
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