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代表初選出の塩谷「攻撃が始まるパスを」

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 縦への意識を研ぎ澄ます。日本代表に初選出されたDF塩谷司(広島)がアギーレジャパンの戦術理解を急いでいる。

 合宿3日目となった8日の練習は非公開で戦術確認を行い、「徐々にだけど、監督ともコミュニケーションを取っている。いいときはいい、悪いときは悪いと言ってくれるのでやりにくさはない」と、ハビエル・アギーレ監督の求める役割も徐々に整理できてきた。

 3バックの広島に対し、アギーレジャパンの基本布陣は4-3-3。「フォーメーションも全然違うので、広島のサッカーとは違う。代表は縦に早い。広島はもっとゆっくりした感じ」と、その違いを口にする。

 9月の代表戦ではセンターバックからシンプルに縦パスを入れる場面も目立った。守備だけでなく、攻撃の起点となるプレーも求められるが、そこは「自分の持ち味」と自信を見せる。「どんどんチャレンジして、そこから攻撃が始まるパスを出していければ」と意欲的だ。

 広島では積極的な攻撃参加も魅力だが、「守備のバランスを取った中でチャンスがあれば上がりたいけど、バランスを崩してまで攻撃参加するのは避けないといけない」と、まずは守備を最優先に考えるつもりだ。

 9月の代表戦では2試合で4失点を喫し、アギーレ監督も「少し多すぎる」と指摘。今回はDF吉田麻也が不在で、MF森重真人をアンカーとすると、センターバック候補は国際Aマッチ6試合出場のDF水本裕貴、同じく1試合のDF鈴木大輔、そして塩谷の3人しかいない。

 全体的な経験不足は否めないが、逆に言えば、代表デビューのチャンスも大きいということ。10日のジャマイカ戦(デンカS)での代表デビュー、そしてアギーレジャパン初完封を目指し、初招集から一気に代表定着を狙う。

(取材・文 西山紘平)

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