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初完封に導いたGK西川「欲がさらに強くなってきた」

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[10.10 キリンチャレンジ杯 日本1-0ジャマイカ デンカS]

 見せ場は限られた。しかし、黙々と仕事をこなしたGK西川周作に待っていたのは、アギーレジャパン初となる完封だった。

 6月6日のザンビア戦(4-3)以来の出場となったが、「90分間とロスタイムに集中力を切らすと一発があると常に思いながら後ろからコーチングしていたので、自分の中で良い緊張感で試合ができた」と久し振りの代表戦を振り返っている。

 守備陣だけでなく、前線の選手も守備への高い意識を見せたこともあり、ジャマイカのシュートをわずか5本に抑えたため、守備面での見せ場は訪れなかった。しかし、持ち味の足下のうまさを見せて攻撃の組み立て役を担う。バックパスを受けても、ただ蹴るわけではない。しっかりと味方につなげて、ボールロストの機会を減らした。

 本人が「つなげればつなごうと話をしていました。しっかり後ろからつないでシュートまで行けたシーンとかは理想だと思う」と振り返ると、DF森重真人も「GKを使いながらビルドアップをしてシュートまで行けたシーンもあったし、いろいろなバリエーションの攻撃ができた」と西川を交えた攻撃の組み立てに手応えを得ている。

 アギーレジャパンの初完封で初勝利を挙げたものの、慢心はない。「まずはチームが勝ったのが大事で、自分もしっかりプレーさせてもらえてすごい楽しかった。勝ったことで意識も高くなるし、欲がさらに強くなってきています」と、さらなる高みを目指そうと決意している。

(取材・文 折戸岳彦)

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