beacon

日本vsジャマイカ 試合後のアギーレ監督会見要旨

このエントリーをはてなブックマークに追加

[10.10 キリンチャレンジ杯 日本1-0ジャマイカ デンカS]

 日本代表は10日、キリンチャレンジ杯でジャマイカ代表と対戦し、1-0で勝った。前半16分にオウンゴールで先制すると、その後も再三、チャンスをつくったが、2点目は奪えなかった。

以下、試合後のアギーレ監督会見要旨

ハビエル・アギーレ監督
「今日は得点が内容を表していないゲームだったと思う。点差を付けるチャンスが、ハッキリしたものだけでも4つあった。全体的には集中して、真剣なプレーができたと思う。チームが機能したことはうれしく思う。しかし、結果には満足していない」

─初めて出場した香川の評価は? ブラジル戦に向けてどんなことを高めていきたいか?
「(香川)真司は良かったと思う。彼だけでなく、チーム全体が良かった。指示されたことをしっかりとこなし、努力してくれた。前半で一度頭を打って少しめまいがしていたので、後半の最後のところで代えた。

 ブラジル戦では、これほどチャンスは訪れないと思う。試合後の数字を見ると、シュート数は20本だった。ブラジル戦ではそのシュートが1本だったとしても、そこで決めないといけない。フィニッシュのところで質を上げていかないといけない」

─決定力はずっと日本で言われている課題だが、解決の糸口は?
「フィニッシュのところはまずトレーニングして向上させていかないといけない。能力、才能はそろっている。岡崎、武藤、柿谷、香川、(本田)圭佑、シバ(柴崎)、小林。全員、いいプレーができるし、点を取ることもできる。しかし、トレーニングしないといけない。いいピアニストも、いいテニス選手も、毎日トレーニングしている。いいサッカー選手も毎日トレーニングする。だから今、やっていることを続けることだ。努力してトレーニングする」

─交代枠を残したのは公式戦を考えてのことか? 途中から本田を左サイドに持ってきた意図は?
「親善試合では交代枠が6つある。公式戦では3つ。そして、何人交代するのかは、試合の状況がそれを決定する。交代枠を一つも使わないでいいゲームもあるし、ハーフタイムで3人代えないといけない場合もある。親善試合で6つの枠を使い切ることもある。途中経過、選手の状態、精神状態などが影響する。非常に難しい仕事だ。

 小林がいいトレーニングしていたからこそ、圭佑を左に持ってきた。右での小林がトレーニングで良かったから、あの形にした。圭佑はどのポジションもこなせる選手だ」

─戦う姿勢が表に出るようになったと感じたが、選手の戦う姿勢は監督の求める何%まで来ているか?
「日本人選手は生まれつき戦えると思う。それは何年も前から見てきている。しっかり戦って、努力していけば勝てるということを選手に納得させることが重要だ。もともと高い質は持っている。少し形を整えて、少し攻撃のときの自由度を与えれば、いいチームができると思う。この同じ方程式で、ブラジル戦も勝つことができるかもしれない。戦って、ボールを奪ったら、早く攻撃を仕掛ける。そしてゴールのチャンスがあれば、次はもっと決めたい。パーセンテージは分からないが、今のレベルが維持できればいいかなと思う。今の数値がどのぐらいかは分からないが、良かったと思う」

─塩谷が攻撃の面でもボールをよく配給していたが、彼の評価は?
「非常に良かったと思う。私が初めて視察した試合は2か月ぐらい前の浦和対広島だった。そのとき彼はベンチだった。彼の評価はすでに聞いていたので、そのとき見られなくて少しガッカリした。2か月後、彼はパーフェクトなゲームをした。満足している」

─監督が選手に最も要求していたことは? 柴崎はいいスルーパスを何度も出していたが、彼の評価は?
「ミーティングでは基本的に『先月よりもパフォーマンスを上げていかないといけない』という話をした。『ボールを持ったときはもっと果敢に行かないといけない』と言った。『相手ゴールに向かって、もっとアグレッシブに行かないといけない』と。それが20本のシュートにつながったのならうれしい。

 柴崎はワールドクラスだ。圭佑、真司と自然にプレーできている。まるで20年も経験を積んだかのようなプレーを彼は見せてくれる。彼はかなり遠いところまで行き着くことができる選手だ」

─歴代の外国人監督も日本人の得点力不足に苦しんだが、改善する自信はあるか?
「もちろん自信はある。そうでなければ、私はここにいない。選手の質が足りなければ、違った形のゲームをやると思う。例えば、岡崎が見せてくれたプレーは素晴らしかった。しかし、ゴールは決まらなかった。そこはシュートのトレーニングを続けることだと思う。選手たちを信頼している」

─本田と岡崎へのくさびのパスを起点にチャンスをつくっていたが、中盤で短めのパスをつないでビルドアップする形も将来的に考えているか?
「将来的に必要なものは勝つことだ。プレーの哲学、どういう形がいいのかということより、まず勝つことだと思う。日本人選手は勝とうとしている。質の高い選手がそろっているので、つなぐこともできる。しかし、場面によっては長いボールを直接前線に送ることもある。将来的に見たいのは、常勝する日本だ。自分たちが持っている武器をしっかり使って、どのチームと対戦しても戦うチームだ。質と責任を足すと成功につながると思う」

─今日はミドルレンジのパスがよくつながっていたが、何か指示をしたのか。それとも中盤の構成が変わったからか?
「選手によって、ゲームの性質が変わるのは事実だ。柴崎、圭佑、香川、武藤などがいれば、ボールを欲しがる選手たちが集まる。しかし、ジャマイカも前からプレッシャーをかけてきたので、あまりつなげられなかったと思う。つなげなかったときは長いボールを使用した。ブラジル戦も相手が前線からプレッシャーをかけてこなければ、バックラインからしっかりつないでいきたい。しかし、プレッシャーをかけてくる中でリスクは冒したくない。(9月の2試合で)4つのミスから4つのゴールをすでにプレゼントしている。今日ももうちょっとでプレゼントするところだった。そういうものは排除しないといけない」

TOP