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雨の中、好FKで決勝弾アシストのF東京DF太田が試合後にスベる

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[10.22 J1第29節 F東京 2-1 広島 味スタ]

 自分たちのサッカーが、なかなかできない。そんな時間帯での決勝点だった。後半10分に同点に追い付かれたFC東京は、これまでリーグ戦通算6勝5分12敗と大きく負け越していた苦手サンフレッチェ広島に押し込まれた。DF太田宏介は、「失点して慌ててしまっていた。ラインも引きすぎてしまった」と、その時間帯を振り返る。

 悪い流れの中、再びリードするきっかけをつくったのが、太田の左足だった。左サイドで得たFKをゴール前に走り込んだFW武藤嘉紀に合わせる。武藤のヘッドがDFに当たると、コースが変わってゴールに決まった。「昨日もセットプレーをたくさん練習しましたし、『セットプレーで1点取ろう』とみんなで話していたので。いま、時の人になっている武藤が決めてくれて良かったです」と、笑顔を見せた。

 武藤のシュートはDFに当たり、方向が変わって入ったため、太田はオウンゴールになったのではないかと心配したという。「オウンゴールかなと思ったので、(試合後)公式記録をすぐに確認しました。ちゃんとアシストになっていて、良かったです」。

 8月2日の清水戦で決めた直接FKを、「アギーレさん見てますか弾(ここに良い選手いますよ)」と、自ら命名した太田。このアシストにも名前があるのかと聞かれると「名前、考えてきました」と自信満々に言い、自分でハードルを上げてから「公式記録アシスト付いてますか?弾」と、続けた。しかし、すぐに「『弾』じゃないか。…スベりましたゴメンなさい」と謝り、笑いを誘った。

 最後は、残り5試合となったリーグ戦について、「とにかく残り5試合、全勝を目指します。勝ち点15を取れば、見えてくる世界も違うと思いますので、全勝を目指していきたい。個人的にも、昨年のアシスト数に届いていないですし、そろそろ1点取りたいです」と、ビシッと締めたが、アシストの名前に納得できなかったようで「まさか、アシストで振られるとは思っていなかった」と、頭を掻いていた。
(取材・文 河合拓)
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