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G大阪が勝ち点3差に迫るも…槙野「これがJの醍醐味」

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[10.26 J1第30節 鹿島1-1浦和 カシマ]

 結果にこだわり、持ち味のオーバーラップも自重した。浦和レッズのDF槙野智章はあえて攻撃参加の回数を減らし、守備のバランスを重視した。

「前半は僕が、後半は森脇が監督サイド。『上がれ、上がれ』と言われるけど、監督のことは昔から知っているし、いい意味で逆らうというか、ブレーキをかけた」。3バックの両サイドに位置する槙野とDF森脇良太のオーバーラップから攻撃に厚みを加えるのが浦和のスタイル。この日は先制を許す展開だったが、それでも過剰にバランスを崩すことはしなかった。

 勝ち点7差の4位鹿島との直接対決。負ければ4差となり、優勝争いはさらに混沌とする。もちろん勝つのがベストだが、負けるのは最悪な結果。だからこそ、慎重な戦い方を選択した。

「去年、一昨年はこういう直接対決で先に失点して、前がかりになって複数失点するというのがパターンだった。今日はチームの形を崩さずに最後まで戦えたのはポジティブな要素だと思う」

 過去の反省を生かし、より熟練した試合運びを見せ、最低限の勝ち点1を獲得した。「最低でも勝ち点1を持って帰る。相手に負けないことがテーマだった。勝ち点3を取れれば、それに越したことはないけど、追いついたことはよかった」。引き分けたことで、この日勝った2位G大阪との勝ち点差は「3」に縮まった。それも「これがJの醍醐味」と、一騎打ちを歓迎する。

「まだ直接対決がある。次のマリノス戦はうちだけが月曜日。前の日の結果を受けての試合になるけど、そこで勝って、ホームで(G大阪に)勝てば決まるかもしれない。常にいいイメージを持つことが大事」

 次節は8試合が11月2日に行われるが、横浜FM対浦和の試合だけが翌3日に行われる。そして、代表ウィークを挟んで11月22日に埼玉スタジアムでG大阪との直接対決が控えている。

 次節、横浜FMに勝ったうえで、もしもG大阪が仙台戦で引き分け以下に終わった場合、11月22日の直接対決に勝てば、2試合を残して優勝が決まる。理想的な最速Vも頭に描きながら、8年ぶりのリーグ制覇へ一戦必勝で突き進む。

(取材・文 西山紘平)

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