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[DAYS×ゲキサカ連動企画vol.11]北海道大谷室蘭高MF島田将吾(3年)

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DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」 
[10.26 全国高校選手権北海道予選決勝 北海道大谷室蘭高 0-0(PK4-3)旭川実高 札幌厚別公園競技場]

「努力は裏切らない」という言葉を地で行く選手だ。北海道大谷室蘭高でダブルボランチの一角を務めるMF島田将吾(3年)は、今季途中にようやく定位置をつかんだ。クラブチームのプログレッソ十勝出身で、技術には定評があった。しかし、入学当初は体が小さくて細く、実戦の中で生きることはできなかった。同じ学年のMF平塚悠知、DF深井祐希らが1年次から公式戦に出場する中、島田は地道な努力を続けていた。島田が自主練習をしている姿は、いつしか見慣れた光景となり、深井が「僕にはできないぐらい、本当に頑張る奴」と話すなど、及川真行監督やチームメートから努力家として認められるようになっていった。島田は「自主練習は、毎日。基礎をすべてコツコツとやって来た。高校で寮生活を始めるときに、親から『最後に出られるといいね』と言われた。親の思いもあるし、僕は絶対に出る気でいた。それをかなえることができて良かった」と、努力の成果に笑顔を見せた。

 高校選手権は、3年生最後の大会という大舞台だ。島田はすでに主力として欠かせない存在になっていた。決勝戦では攻守に精力的に走り回り、落ち着いた状況判断と仕掛けのパスで好機を演出した。及川監督は「島田は今年になってトップチームのメンバーに入って、レギュラーになった選手。中学時代は技術がしっかりしていて、周りを見ながらポジションを取れる選手だなという印象で、持っているものを伸ばしてあげたいと思っていた。でも小柄でスピードがあるわけでもないから、下級生のうちは当たって潰されてしまっていた。ただ、彼は意識が高くて努力ができる。ぐっと伸びてたくましくなってくれた。やってきた積み重ねによって自信が付いてきているのだと思う。彼は本当に努力する。島田は粘り強い守備や丁寧な組み立てが持ち味で、チームの雰囲気を良くしてくれる選手でもある」と大きな戦力に成長した教え子の活躍に目を細めた。

 毎日積み重ねた練習が、成果を信じる心となり、さらなる挑戦を生む。島田は「高校に来て最初は、フィジカルの能力が全然違って苦労した。その分、走って来た。今日も今までの分に比べればマシだと思って走った。後半に足をつってしまったけど、隠れて直しながらプレーしていた」と言って笑った。夢だった全国大会の出場権を手に入れ、さらに大きな挑戦が始まろうとしている。北海道大谷室蘭が、そして島田が強豪相手にどこまで通用するのかは分からない。楽な試合はないだろう。しかし、島田が持つ「努力で乗り越える力」は、そんな苦境でこそ魅力的だ。

(取材・文 平野貴也)
 『DAYS』は、何の取り柄も特技もない少年・柄本つくしが、サッカーの名門・聖蹟高校に入部したことで始まる灼熱×感動×奇跡の高校サッカー漫画だ! 現在、週刊少年マガジンで連載中。
 そして今回、柄本つくしのように、“泥臭くチームのために献身的に走る”全国のサッカープレイヤーを応援していく企画がスタート! 各地の高校世代のゲームの中から、毎週つくしに負けない“熱さ”を持った選手をピックアップしていく。全国のサッカープレイヤーは要チェックだ! 次の“つくし”はキミかもしれないぞ!!

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【特設】高校選手権2014

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