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[選手権予選]「10本打って10本決める」こだわりと周りを活かす術、盛岡商エースFW根子が1G1A:岩手

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[10.25 全国高校選手権岩手県予選準決勝 盛岡商高 6-0 専大北上高 盛岡南公園球技場]

 盛岡商高の注目エース、FW根子裕将(3年)はこの日、豪快なヘディングシュートで奪った4点目など1得点1アシストで快勝に貢献した。ただ、前半は相手の厳しいマークの前に思うようなプレーができず。DFを上回る動き出しでスペースを突いたり、低い位置でボールを受けたり変化をつけているように映ったが、本人は試合後に反省の弁を連発した。「前半は相手のCBが俺ともうひとりのFWを意識していて、ピッチリついていて自由にできなかった。点数のところはフリーだったけれど、マークされている時に自分のプレーを見失い、できていなかったので、自分が囮になっての動きはこれからの課題です」。

 今夏の全国高校総体で鹿児島実高から2ゴールをたたき出した東北屈指のストライカーも、選手権には一度も出場していない。だからこそ、今大会は必ず結果を残す意気込みでいる。同じく名門の10番を背負った昨年、「(シュート)10本打って10本決められるようにしたい」とこだわりを口にしていたFWは現在「10本打って10本決めることはずっと続けてきて、それプラス周りを活かしたいと思っている」と語る。「ゴール前で点数を決めることは自分がやって、なおかつ味方にシュートさせる1本のパスを出すこと」と誓いを口にする。自分が決めることを常に考えているが、それに固執することなく、チームが勝つためのことを考えてきた。空中戦の競り合いで味方に頭で繋げること、「味方につながる触り方」の向上に意識的に取り組み、自分の間合いを掴んだ。それによって狙い通りに味方により多くのシュートを打たせることができるようになってきている。

「去年は完ぺきにはできないことがあった」という県決勝で遠野高に雪辱し、全国切符を掴むことができるか。「(総体を含めて)全国で1勝まだできていない。全国で勝つためにはここで優勝しないと次に進めないので、決勝は絶対に勝たないといけない」。エースが全国に繋がるゴールを生み出す。

(取材・文 吉田太郎)
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