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[MOM1167]仙台育英MF鈴木健太(3年)_新人戦、総体メンバー外からの大抜擢、期待に応える2戦3発

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] 
[10.26 全国高校選手権宮城県予選準々決勝 仙台育英高 7-0 富谷高 宮城県サッカー場]

 メンバー外からの大抜擢。仙台育英高は全国高校総体後の3バック導入に伴って先発に抜擢されている右MF鈴木健太(3年)が2戦3発の活躍でチームを活性化している。この日は1-0の前半25分に左サイドを切れ込んだMF小畑広大(3年)の折り返しをファーサイドで押し込んでゴール。前日の初戦で1点目と2点目を決め、この日も試合の流れを一気に傾けるゴールを決めた鈴木については、城福敬監督も「きのうから調子がいい。試合を決定づけることをしているんですよ」と目を細めていた。

 守護神のGK青野大(3年)とともに山形FCジュニアユースから仙台育英へ進学した鈴木にとって、、公式戦のピッチに立つことは簡単なことではなかった。青野が2年生から選手権予選のメンバー入りし、今夏の全国総体2勝に貢献する一方、鈴木はともに優勝した新人戦、総体予選ともに登録メンバー外。ただ「自分も負けていられないと思っていた」と努力を続けていた鈴木は4-4-2から3-4-3へのシステム変更とともにウイングバックのポジションで台頭する。「(ウイングバックは)守備しっかりしてから攻撃も狙えるポジションなので両立できる。それが1試合通してできている。(守備は)マンツーなので責任感持たないとできないですし、チャンスだと思っていました」。その思い通りに献身的にハードワークすることでポジションを獲得。そしてプリンスリーグ東北から継続してチャンスを掴んで結果も残している。

 技術面ではまだ他のレギュラーに劣ると感じている。個で突破したり、シュートを連発する選手ではないが、「安定してひとつのボールを味方につないで、前のポジションにいる小牧(将)、(佐藤)翔太に任せて、周りの選手がいいプレーできるように心がけています」とチームにいいリズムを生み出している。そして現在目立ちつつある得点力。突破力のある左MF下河原琢未(3年)や小畑のラストパスをファーサイドで決める形は得点パターンになりつつある。「ニアで決めてほしいのもあるんですけど、こぼれたところに自分がいることでクロス上げる人も思い切って上げられると思う。決めれば、また次に思い切って上げられると思うので続けて行きたい」と貪欲に狙っていくことを誓った。

 過去の大会と違い、選手権ではレギュラーとしてチームメートともに優勝を味合うことができるか。「スタメンに抜擢されているので、自分の全力を出し切ろうという事を毎日やっています」というMFがチームの3冠獲得のために、走って、ゴールを決めて白星を引き寄せる。

(取材・文 吉田太郎)
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