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J1での残り3試合を戦う降格決定の徳島、小林監督「次につなげたい」

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[11.2 J1第31節 柏2-0徳島 柏]

「ハマりそうだけどハマらない」。相手に主導権をわたしてしまった理由を、徳島ヴォルティス小林伸二監督は振り返った。「人に食いつくと裏(のスペース)を使われた、というところで参った思う。(徳島の選手が)アプローチした姿を見て、裏(のスペース)に走られた。ボール保持者がプレッシャーを感じていなかったら、そこの動きに合わせてくる。思った以上に速かったり、思った以上に巧かったというのが、ピッチの中であったと思います」。柏レイソルの試合巧者ぶりに、対応する術なく敗れた格好だ。

 柏でボールの配給役を担っていたボランチのMF大谷秀和は、「人数はいるけどボールにプレッシャーはかかっていなかった。人は多い分、マークがハッキリしていなかったですし、1人1人の距離感も遠いので縦にボールも入れやすい」と徳島の守備に綻びがあったことを指摘していた。

 2点リードしたこともあってか、後半に入ると柏のペースは落ちて、拮抗した試合展開に。柏が前半のペースを取り戻すには、後半28分のFW工藤壮人投入まで待たなければならなかった。その間、シュート数では2対1で徳島が上回る。「後半は点を取るために前からプレスをかけてくれたのはよかったと思いますけど、失点から入るので、厳しいサッカーになってしまった」。31節までの戦いで、徳島が先制点を奪ったのはわずか6試合。多くの試合同様、この試合でも後手を踏む展開になってしまったことを、指揮官は悔やんだ。

「毎試合、選手は準備して戦ってくれていますけど、なかなか実らない。あと3試合ある。このプレッシャーの中でのゲームはなかなかできないと思う。メンタル的には厳しいけど、戦う。降格するJ2が甘いかというと、とんでもない。もっと厳しいと思う。しっかり戦わせて、シーズンを終わりたい。次につなげたい」。残り3節。徳島のJ1初年度の戦いは続く。

(取材・文 奥山典幸)

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