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[選手権予選]帝京三のレフティー、MF土屋が「相性いい」日本航空から2アシスト:山梨

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[11.1 全国高校選手権山梨県予選準決勝 日本航空高 1-2(延長)帝京三高 中銀スタ]

 帝京三高に2ゴールをもたらしたのは左MF土屋守(3年)の左足だった。0-1の後半3分にMF佐野達也が左足ボレーで決めた同点ゴールを左サイドからのクロスでアシストすると、延長前半4分にはポジショニングが前目の相手GKの頭上を「狙いに行きました」とループシュートを試みる。DFにわずかに当たったボールは、思い描いた軌道とやや異なったものの、GKの頭上を越えてゆっくりとファーサイドのゴール方向へ。これに走りこんだFW小山駿が右足ダイレクトで難なくゴールへ押し込んで決勝点となった。

 土屋は日本航空高と対戦した昨年度の県決勝でパンチ十分の左足シュートを叩き込んでいる。「自分は航空とちょっと相性がいい。そういうモチベーションとかもありましたし、意識していましたね」というレフティーは自陣PAまで戻っての守備に奮闘しながらも、攻撃に出るとエンドラインぎりぎりまで切れ込んでクロスボールを放り込んだ。そして2アシストで見事、決勝切符をもたらした。

 2年生だった昨年度の全国大会で先発2試合を経験している注目アタッカーだが、今夏の全国高校総体では体力面の不安もあってベンチスタート。「どんな役割でもやるだけ」と認識し、松山北高戦でゴールを決めるなど16強進出に貢献したが、先発に戻った今大会は80分間フルに走り回って勝利に貢献する意気込みでいる。

「自分は攻撃、攻撃になり過ぎて守備もちゃんとしなければダメなので」と課題を認めつつも、昨年度の全国大会で「通用する部分も多々あったと思います」と振り返る。1年間でどこまで成長することができたか、全国のピッチで体感することができるか。それを実現するためには強敵・山梨学院高の壁を突破しなければならない。「インターはハイ決勝で負けているのでリベンジという意味もありますし、選手権はボクらが前回王者なので連覇を狙っていきたい。ここまで来たら一発勝負なんで、どんな形であれ点決めたら勝ちですし、最後は気持ちの勝負ですね」。気持ちの勝負を制すために、攻守で走りぬき、自信を持つ左足でまた大仕事をしてのける。

(取材・文 吉田太郎)
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