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「是非呼びたい」アギーレ監督熱望の内田がW杯以来の代表復帰

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 日本の誇る右サイドバックが日本代表に戻ってきた。ハビエル・アギーレ監督は5日、都内で記者会見を行い、14日のホンジュラス戦(豊田ス)、18日のオーストラリア戦(ヤンマー)に臨む日本代表メンバーを発表し、DF内田篤人(シャルケ)がブラジルW杯以来となる代表復帰を果たした。

 ブラジルW杯グループリーグ最終戦となったコロンビア戦後、日本代表からの引退について「そのことに関しては、ちょっと前からずっと考えていた」と言及。大会前に右太腿裏肉離れ、右膝裏の腱を断裂するなど重傷を負い、ギリギリの判断で手術を回避し、W杯に間に合わせた。しかし、満身創痍の状態であったことに変わりはなく、「代表も大事だし、代表をリスペクトしている分、100%でいられない自分はどうなのかなと」と、悩める心境を打ち明けていた。

 アギーレジャパン始動後は負傷もあって、招集を見送られてきた内田。この日、記者会見に同席した霜田正浩技術委員長は「(内田)篤人がW杯のあとにどういう思いを持っていたのか、新しい代表が始まって、その代表に対してどういう思いを持っているのかということについては本人の口から聞いてもらえれば」と前置きしたうえで、「我々としては、新しい代表が始まって、内田の力が必要だと。監督から『是非、内田を呼びたい』という話があったので、その監督のメッセージを伝えた」と、アギーレ監督が招集を熱望していたことを明かした。

 今シーズン序盤は故障に悩まされた内田だが、9月23日のブレーメン戦で今季初出場を果たすと、その後はリーグ戦6試合連続でフル出場。コンスタントに試合出場を重ね、10月31日のアウクスブルク戦では約50mのオーバーラップからアシストを記録するなど、好パフォーマンスを見せている。

 アギーレ監督は「内田に期待することは、今まで彼がシャルケでやってきたこと、そして日本代表でやってきたことだ」と、早くも高い信頼を口にする。「非常に安定した選手で、フィジカル的にも強い。戦えるし、テクニックの質も高い」と絶賛。「そのポジション(右SB)では今までも何人かの選手を試してきたが、彼が彼の経験や質の高さを加えてくれればと思う。松原のように、まだ代表に出場していない選手もいるので、彼らにとっても良いアドバイスをもらえる存在になってくれれば」と、ピッチ内外で大きな期待を寄せていた。

(取材・文 西山紘平)

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