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[選手権予選]鵬翔は6発4強入りも、指揮官「チームを活性化できる選手が出てきて欲しい」:宮崎

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[11.3 全国高校選手権宮崎県予選準々決勝 鵬翔高 6-0 佐土原高 宮崎県総合サッカー場]

 第93回全国高校サッカー選手権宮崎県予選準々決勝が3日、宮崎県総合サッカー場で行われた。2年前の全国大会優勝校である鵬翔高が、ノーシードながら勝ち上がってきた佐土原高を寄せ付けず、6-0で快勝した。
 
 一昨年の全国大会で活躍を見せたFW北村知也主将(3年)を擁する鵬翔は、開始早々の前半4分にMF内倉蓮(3年)がゴール前の混戦から右足で蹴り込み先制点を奪う。その後も、MF盛田享佑(2年)、内倉がサイドに展開をすると、2トップの北村、FW西川隼人(2年)が相手ゴールを脅かした。しかし、ゴール前での決定力を欠いたことと、CB河野凛太郎(1年)、CB齊藤真吾(3年)を中心とした佐土原守備陣を前に得点を奪うことが出来ない。前半17分には左SB高重龍海(3年)のクロスから西川がヘディングでゴールを狙ったがクロスバーの上。25分にも左サイドから高重がゴール前に入れると、内倉が頭で合わせゴールを狙うが得点には結びつかない。

 なかなか追加点を奪うことのできない鵬翔は両SBを高い位置まで上げて攻撃への圧力を高め、得点を狙った。33分には高い位置での北村のボール奪取から西川がGKとの1対1を迎える。だが、これも右へと外してしまい、フラストレーションがたまる試合展開のまま、前半を1点リードで折り返した。
 
 迎えた後半も鵬翔は攻勢を仕掛ける。すると10分、北村が左サイドを切り崩して中へと折り返すと、最終ラインから攻撃参加をしてきた右SB斉藤健太(3年)がファーサイドで右足を合わせて追加点。これで、肩の力が抜けたのか、鵬翔のゴールラッシュが始まる。21分に中央をドリブルで突破した北村がGK岩切真人(2年)との1対1を制して左足で3点目を奪うと、23分にも北村の崩しから内倉が決めて4点目。さらに、26分には裏へと抜け出した北村が再びGKと1対1になると、冷静にループシュートを決めて試合を決定付ける5点目を奪った。その後も、途中出場のMF新地大樹(3年)がテンポのいいドリブルからチャンスを演出し、試合の主導権を離さない。
 
 何とか一矢報いたい佐土原も、MF湯浅眞主将(2年)を中心にカウンターを仕掛けにいく。31分にはFKのこぼれ球をMF高谷希望(3年)が右足ダイレクトシュートを放ったが、大きくバーの上を越えてしまい、得点を奪うことは出来なかった。対して鵬翔は、試合終了間際の39分にも西川の右CKからCB河野貴志(3年)が蹴り込んで6-0で試合を終えた。

 試合後、松崎博美監督は「前の試合がそんなに良くなかったけど、そこよりは良くなったかな。相手が疲れてきてから得点が取れたというのはあるけれど、流れるような得点シーンもあり、選手も動けるようになってきた。」と、チームに一定の評価を与えた。しかし、指揮官はチームの成熟度が上がってきていないことに危機感も抱いている。「チームの成熟度としても、春先からあんまり伸びてきていない。競争が足りていないからね。次から次に選手が出てきて、競争ができるようになるといいんだけど。選手を脅かすためにも、チームを活性化できる選手が出てきて欲しい」と、チームを底上げする必要性を感じている。

「まだまだ」と監督が評する新地はこの日の試合では後半から出場し、積極的な仕掛けを見せた。彼らが1ランク上の戦いになった時に、この日のようなプレーを見せられれば、チームを活性化させることに繋がる。全国制覇を成し遂げた12年度以来の選手権出場に向けて、松崎監督は競争意識を与えられる選手の出現を待っている。

[写真]前半4分、鵬翔はMF内倉が先制ゴール

(取材・文 松尾祐希)
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