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[MOM1198]前橋商高DF額田泰斗(3年)_攻守で見せた勝利への執念

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.3 全国高校選手権群馬県予選準決勝 伊勢崎商高 1-1(PK5-6)前橋商高 前橋総合]

 “決死”とも言えそうな、気迫溢れるプレーが同点ゴールをもたらした。前橋商高は0-1の前半37分、MF澤口和哉主将(3年)が左サイドからFKを放り込む。GKが捕球体勢に入っていたため、各選手の足は止まっていた。ただ、諦めずに一人GKに競り合った前橋商の背番号5。ファウル覚悟でボールに食らいついたCB額田泰斗(3年)が競りながら頭でゴールへ押し込む。この日の主審がファウルを取る回数が少ないことから、チャレンジを試みたという額田。ファウルを取られるかどうか、紙一重のプレーだったが、何よりその執念が貴重な同点ゴールをもたらした。

 額田の諦めない姿勢、球際でも臆することのない思い切りの良さは、守備面でも活かされていた。「ロングボールが多くなったけれど、チャレンジとカバーリングをしっかりすれば抑えられると思ったので意識していました」とコンビを組むCB豊川柊弥(2年)と補完し合いながらピンチの芽を摘んでいく。特に額田は169cmと小柄ながらも相手の前に確実に身体を入れてボールを死守。伊勢崎商の前線にはスピードのある選手が揃っていたが、失点シーン以外は決定機をつくらせずに被シュート3本で延長戦を含む100分間を終えた。

 1-1で突入したPK戦で額田は4人目に登場して左上隅へ豪快なシュートを突き刺した。「去年も、一昨年もベスト4どまりだったので今回は絶対に決勝行ってやるぞと思ってやっていました」という思いも込めて戦った試合を勝利。決勝ではライバル、前橋育英高との対戦する。「前商対育英という戦いを望んで(前橋商に進学して)来ているので、そこは楽しんで絶対に勝ちたいと思います。インターハイでは負けているけれど、その中でも自分たちもできるという気持ちもあったので今回は強気で行きたいと思います」。決勝でもこの日同様の気迫あふれるプレーで勝利をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
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