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2度目のタイトルを目指すG大阪 前日練習後の選手コメント

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 ナビスコ杯は8日に決勝を行う。前日の7日、埼玉スタジアムでは両チームが公開練習を行い、決戦に向けて調整した。7年ぶり2度目のナビスコ杯優勝を目指すガンバ大阪のFW宇佐美貴史は、「自分を追い込んで、勝てなければ自分の責任というくらいに追い込んでやりたいです」と、意気込みを語った。

 以下、前日練習後のG大阪選手コメント

●FW宇佐美貴史(G大阪)
―いよいよ決勝戦です。
「この試合でどれだけチームを引っ張れるかで、この先の分岐点になる。自分にプレッシャーをかけながら、プレー出来ればいいなと思っています。ファイナルということで、普段にない感情でプレー出来ると思う。プレッシャーもそうですし、(タイトルを)獲りたいという気持ちもそうですし、そういう時のほうが、感情をぶつけられていると思うので、良いプレーが出来るんじゃないかなと思っています」

―最近、得点から遠ざかっている。
「取れてない中で全く違う気持ちというか、個人的に大一番が好きなので、普段ない感情を持ったほうが、自然とプレー出来るときが多い。点が取れてない中で、僕自身のリズムを変えられる試合が目の前に来たというのはラッキーかなと思います」

「極論を言えば勝てれば点はいらないが、勝つためには僕の点が必要なのかなと思う。自分を信じてやれれば。点取れる雰囲気がないときの方が取れる。いい感じでやれるんじゃないかなと思います。その辺は自分を追い込んで、勝てなければ自分の責任というくらいに追い込んでやりたいです」

―決勝戦でプレーすれば、ご自身、プロ入り後初のことになるかと思います。
「自分が貢献しながらの決勝というのはプロ入り後初めてなので、特別な感情は全員があると思いますけど、僕自身も普段にない感情はあります。あまりプレッシャーはなかったというか、ガンバの時(2009年天皇杯)もスタンドで観戦していたし、(バイエルン時代の)ドイツ杯もスタンドから見ていた。欧州CLはベンチに座っていましたけど、出る気配は全くなかった。そういう意味では(自分が出て)勝てばタイトルという試合は始めてです」

「まだ普段通りですが、明日、スタジアムに入ってからどんどん湧き上がってくると思います。ガンバで生まれ育って、ガンバにタイトルをもたらすチャンスはそうそう巡ってくることじゃない。そういうチャンスが巡ってきて、だからこそ絶対に獲って、大阪に帰りたいなと思っています」

―やはり決勝戦は特別?
「決勝に入るにあたっての世界的な選手の試合への入り方は肌で感じてきたつもり。そういう意味では(明日の試合で)空気にのまれることはないだろうと思います。(欧州CLの決勝は)ミュンヘンでやったってのもありますけど、試合中はひしひしと感じた。もちろんそういう感情を持っても負ける時はありますけど、経験を生かせればと思います。不安は全くない。ワクワクというか楽しみですね」

―ドイツでの経験で記憶に残っていることはありますか?
「(MFバスティアン・)シュバインシュタイガーが一番格好良かったですね。普段は滅多に口に出さないんですけど、試合前の円陣の時に1分くらい、身振り手振りでみんなの感情を高めていた姿は、目に焼き付いている。メンタル系の言葉でした。揺さぶられましたね。一番覚えているといっていいくらい」

―G大阪でそういうことをする立場は遠藤保仁選手でしょうか?
「ヤットさんがそういうのをしたら、逆にあたふたしてしまう(笑)」

―改めて決勝を前に意気込みを。
「ガンバで育って、2年ドイツに行って、ボロボロになって帰ってきて、J2から始まり、翌年にJリーグのタイトルが獲れるということはそうないことだと思うので、いい決勝戦になるんじゃないかなと思います。ガンバが再浮上するきっかけになるタイトルでもあり、これから先、いろんなタイトルを目指す上でも節目のタイトルだと思う。ただあまり気負い過ぎず臨みたい。普段通りの僕らのサッカーができれば勝てると思います」

●GK東口順昭(G大阪)
―どんな戦いをしたい?
「チームとしてはいつも通り。ガンバらしいサッカーを貫く。それができないと逆にシンドイと思うし、それにこだわって試合をしたい。自分自身は無失点にしっかり抑えてやっていきたい」

―決勝はプロ入り後初、どんな自分がいそう?
「どうですかね? わからないですけど、いつも通りできれば楽しめそうですし、良いプレーができると思います」

―緊張はしないタイプ?
「メッチャ緊張しますけど、すればするほど今までは調子良かったので、全然緊張してもいいかなと。緊張することに関して、悪いとは思わないです」

―代表選手がいないときも、全員の力でここまで勝ちあがってきたが?
「もちろん、ほぼみんな試合に出たと思うので。監督も言っていましたが、『みんなで勝ち取ったファイナルだから』って。出る人は責任を持ってやらなアカンし、出れへんかった人の分もタイトルを獲って、みんなで喜びを分かち合えたら最高やし、そうなるように全力でプレーするだけです」

―ナビスコ杯後、リーグ戦でも重要な試合が控えているが?
「いまは、ナビスコ杯決勝しか見えていないので、最高の形で終えたいです」

―佐藤寿人選手の対策は?
「中途半端なところにボールを浮かせないこと。隙を見せたら、一発があるので。それは僕が一番見えているので、しっかり声を掛けて集中させていきたい。マーキングの指示もしっかり、はっきりとしていかないと、結構怖い存在です」

―PK戦になる可能性もあるが?
「PKまで行く可能性も十分ありますし、そうなったら止めるだけですけどね。あまり(PK戦のことは)頭に入っていないですし、そうならないのが一番です」

―広島戦は今季3戦で2勝しているが?
「そうですね。逆に相手はその分負けられへんし、修正ももちろんしてくるでしょうし、毎回毎回、どっちに転ぶか分からない試合ではあると思います。特に決勝なんて、広島さんも結構、経験してきている選手もいるし、あまりアテにならないかなと思います」

―G大阪加入後、初のタイトルが見えているが?
「やっぱり決勝には来ましたが、取り切らないとホンマに意味がないと思いますし、ホンマに結果にこだわってやらないと、つかみ取れないものだと思う。あまり今は意識せず、最後に笑えればいいですね」

●MF阿部浩之(G大阪)
―1年間、中心選手としてやってきて、こういう舞台で戦うが?
「結構、大きな試合、大事なところで点を取れていると思いますし、そういうところで力を出せるのが一番いいと思います。そこで点を取れるように、どんどん狙って行きたいと思います。自分の役割をやって、点を取れればいいと思います」

―石原選手がいると広島は違う?
「能力が高いですし、ゴール前の嗅覚はすごいと思うので、できるだけゴール前に運ばせない、入れさせない。初めのところで潰すことがポイントだと思います。ただ、入れられる回数は多くなると思いますが、慌てずに、全員で対応できればいいと思います」

―久しぶりの埼玉スタジアムでの試合。前回はゴールしているが相性はいい?
「2年ぶりですね。1回しかやっていないので、明日点取れたら相性が良いと言えると思うので、取れるように頑張ります」

●DF今野泰幸(G大阪)
「遠征して、次の日が試合って言うのが当たり前なのに。ちょっと(試合まで)時間があって、『決勝なんだな』という気はしますね。緊張感も高まっていますし、良い試合をしたいと思います」

―埼玉に入ってから、広島分析は?
「しましたね。改めて独特なチームだと感じました。僕らは今年3回も試合をしていますし、その辺で相手も対策を練ってくるかもしれない。オレらの方が勝率はいいので。だから、何をしてくるかわからない。セットプレーも変わったことをしてくるし、集中しないといけないと感じています」

―気持ちの面で確認したことは?
「いや、ないですね。そんなにサッカーの話もしていないですし、普段通りリラックスしています。でも、リラックスすることが大事。決勝だからと言ってあまり力が入って、『やらなくちゃ』『やらなくちゃ』というのが一番空回りすると思う。僕らは僕らのサッカーをやることだけに集中して、いつも通りのプレーができればと思います」

―F東京時代も経験しているが?
「今までは結構、いっぱいいっぱいで決勝まで上がって来た。運が味方してくれた部分もあったけど、今年はチーム全員がナビスコ杯の試合にたくさん出たし、チーム全員で勝ちあがって来たと感じるし、チームの強さを感じます。決勝でメンバーに入れなかった人、ベンチの人もいる。そういう人たちの力を一つにして、明日戦いたいし、そういう人たちのためにもっていう気持ちがあります」

●DF岩下敬輔(G大阪)
「(佐藤)寿人さんと石原(直樹)さんの動き出しは気を付けないといけない。運動量も多いと思うので、走り負けないことプラス崩されてもしっかり対応することが大事だと思います」

―清水でもナビスコ杯決勝を戦っている。
「違うチームですし、仲間も違いますし、経験してきたことも違うので、そういうのをすべてぶつけられるようにしたい。狙えるタイトルはすべて狙いたいと思っています」

(取材・文 児玉幸洋、河合拓)
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