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今季の昇格が絶たれた横浜FC MF寺田「目標がなくなったのは、つらい」

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[11.9 J2第40節 横浜FC 0-2 岡山 ニッパ球]

 試合後のミックスゾーン、普段は飄々と話す横浜FCのキャプテンMF寺田紳一は、終始悔しそうな表情を見せていた。岡山との対戦に0-2で敗れ、2節を残してJ1昇格の可能性が完全に断たれ「本当に残念。勝ちたかったんで。それだけです、今日は」と、肩を落とした。

 序盤からボールを保持し、8戦未勝利だった岡山を攻めたてた。しかし、両ウイングバックも引き、最終ラインを5人で固める相手を崩しきれなかった。

「確かに相手は堅かったですけど、そこを崩しきる力を付けないとダメだなと、あらためて付けないといけないと感じました。相手は先制して、より中を固めて来たし、もう少し工夫をしたり、個人個人の1対1の部分。そういう堅い相手は、どこかで個人で打開しないとダメな部分もあると思いますし、そういう部分を練習で磨かないといけないと思います」

 逆に横浜FCは、個人の力に沈んだ。前半38分、後半34分に喫した2ゴールは、岡山のFW押谷祐樹が独力で局面を打開してのもの。組織として崩されたわけではなかった。「1点目のときは、何人かボールにも行けていた。あと一歩の部分。ボールも結構ブレていたらしくて…。僕は『ダフッたから、(枠外へ)出て行くな』と思ったんですが」と、悔しがる。

 シュート数では17対6と、相手の3倍近いシュートを放ちながらも、ノーゴールに終わり、J1昇格は来季以降に持ち越しとなった。「目標としていた部分がなくなったのは、つらい」。そう言葉を絞り出した寺田は、残り2試合に向けて「正直、残念ですけど、一人ひとりが少しでも成長できるように、練習からやっていこうと思います」と、懸命に気持ちを切り替えた。
(取材・文 河合拓)
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