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[MOM1208]都市大塩尻MF鮎沢涼(2年)_勝敗決定づけたドリブラーの一撃

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.8 全国高校選手権長野県予選決勝 上田西高 1-3 都市大塩尻高 アルウィン]

 アルウィンに詰めかけた6,200人の観衆が息を呑んだ。上田西高が1点差へと詰め寄った直後の時間帯である。試合の天秤は完全に上田西へと傾きかけていた。スタンドから同点、そして逆転を期待する機運が生まれ始めたのも無理はない。都市大塩尻高MF鮎沢涼(2年)もまた、「長野県リーグで上田西とやったときも2-1から2-2に追い付かれてしまっていた。まったく同じシチュエーション。このまま勢いに乗られたらまずいと思っていた」と危機感を募らせていた。

 そしてまさにその時、都市大塩尻が誇るドリブラーに思わぬ形でチャンスが転がり込む。後半17分、敵陣中央で不用意なパスをインターセプト。奪った時点で「これはシュートを狙わなくちゃと思っていた」という鮎沢は、慌てて守備に入った上田西の守備陣をひらりひらりと巧みにかわすと、最後は右足インサイドキックで「GKの脇の下」(鮎沢)を狙って、ゴールネットを揺らす。このワンプレーで実質的に勝敗は決まった。

 ベテランの高橋裕之監督も「あれだけの個人技があるのに、判断も良い」と、その能力に太鼓判を押すドリブラー。あこがれの選手はアルゼンチン代表のディ・マリアだそうで、「フェイントが好きなんで、相手の逆、逆を取っていくドリブルのスタイルも大好きです」と言う。「全国なんて初めて。本当に夢だった」と目を輝かせるこの男が、冬の高校選手権本大会でも重要なキーマンとなりそうだ。

(取材・文 川端暁彦)
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