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[MOM1213]佐野日大MF津布樂飛雅(3年)_相手脅かしたピンポイントクロス

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.8 全国高校選手権栃木県予選準決勝 足利工大附高 0-4 佐野日大高 栃木グ]

「今日はサイドが起点になると言われていたので、自分たちがサイドを崩してFWに良いボールが上げられたらと思っていました。なので、そこは全力で取り組めたかなと思います」と、この試合で自信のあるプレーを見せていたのが、佐野日大高の右MF津布樂飛雅(3年)だ。

 序盤から右サイドでボールを持つと、正確な右足からのクロスボールやプレースキックからチャンスを演出してみせた。前半6分に左FKからゴールを直接脅かすと、10分には左CKをCB國西達也(3年)に合わせ、決定機を演出。「フリーでボールを受けた時に裏へ抜け出した選手にピンポイントで合わせるクロスボールが、自分としては一番得意。FWが走り込んだところにボールを上げられるのが持ち足です」と本人も語るように、正確な右足で攻撃を牽引した。

 また、後半途中からは左サイドにポジションを移し、左SB宇都木峻(3年)とのコンビで相手陣内に侵入。右サイドと遜色ない動きで左右を苦にしないところも見せるなど、ポリバレント性も発揮した。

 彼が自信を付けるきっかけとなったのが、「去年までは大学生と試合をやらせていなかったけど、今年からは大学生と練習試合を組むようになりました」と斉藤芳幸監督が語るように、県リーグの合間や夏休み中に行われる大学生との強化試合だ。「大学生とやっていると、パワーやスピードで勝てない部分があった」と津布樂が振り返ったように、大学生との試合では力負けをしてしまう。しかし、「足下は通用した」と言うように、大学生相手でも対等にプレーできた部分が自信を付けるきっかけになっている。

 一方で津布樂は守備の部分や運動量というところで課題も抱えていた。「守備の部分でもっと相手に厳しく行かないといけない。チームで守っている時も間を空け、サボっている時があったので、そこを直していければいいなと思っています。また、運動量というところでも監督から指摘をされていました」とその課題を真摯に受け止め、練習中から味方に厳しく寄せることと自主練で走り込みを行い、自ら課題克服に取り組んできた。その結果、この試合では終了間際に交代するまでピッチを走り回り、守備でも怠ることなくやり切り勝利に貢献。課題を克服しつつあることを証明した。

 次はいよいよ全国への挑戦権がかかる矢板中央高との決勝だ。「新人戦、関東予選で勝って、大切な総体予選を落としています。決勝ではその悔しさをぶつけて勝てればいいなと思います」と決勝へ向けての意気込みも十分だ。得意の右足で攻撃の起点となる男は、克服しつつある運動量と献身的な守備を携え、大一番に挑む。

(取材・文 松尾祐希)
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