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[選手権予選]昨年度V市立浦和を撃破、昌平が初の全国キップ:埼玉

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[11.16 全国高校選手権埼玉県予選決勝 昌平2-0市立浦和 埼玉ス]

 第93回全国高校サッカー選手権埼玉県予選決勝が16日に埼玉スタジアムで行われ、昌平高(しょうへい)が市立浦和高を2-0で下して、初優勝を決めた。連覇を狙った市立浦和はあと一歩届かなかった。

「3バックでやってくるのは想定していた。蛭間(諄耶)と松本(泰志)で相手を釣り出して、野村が空くという狙いを持ってやっていた」。藤島崇之監督の狙い通り、1トップで張るFW野村祐一朗(3年)にチャンスがやってきた。

 前半20分、昌平は右サイドに展開すると、MF白石勝己(3年)がクロスを上げる。相手DFに当たって浮き球となると、野村はオーバーヘッドでゴールを狙う。シュートは完璧に枠内を捕え、ゴールネットを揺らした。野村自身、「あまり覚えていない」と振り返えるゴールシーンだが、完全に流れを引き寄せた。

 主導権を握ったまま試合を進めた昌平は、いい時間帯に追加点も奪う。後半15分、直前のプレーで本来プレースキッカーを務めるMF和田幹大(3年)が傷んでいたため、代わって野村がCKのキッカーを務める。「ウチはセットプレーに強い」と自信を持って蹴ったキック。ファーサイドに走り込んだDF小泉歩(3年)が打点の高いヘディングシュートで合わせて、勝利を決定づけた。

 小泉にとっては、記念すべき“高校生活初ゴール”が全国へ繋がるゴールになった。「自分のストロングポイント」と話した小泉だが、高校に入ってトップチームの公式戦では初得点。終盤には市立浦和にクロスバーに当てられるシュートを打たれるなど猛攻に遭ったが、結果的に無失点で終えたことで、「GKを含めた守備陣で無失点で優勝しようと話していた。うれしいです」と満面の笑みを浮かべていた。

 藤島監督が就任し、強化を進めて7年目での快挙。昨年度チャンピオンを破っての悲願達成となった。「今思うと早かったですけど、ここからまた厳しい戦いが待っている。我々に絶対的な強さがあるわけではない」と気を緩めることのなかった藤島監督。ただ今大会の選手らの奮闘については、「選手が試合を通して成長してくれた」と目じりを下げていた。

 市立浦和高とは一週間後にも埼玉県のS1リーグ最終節で再戦が待っている。昌平は現在、首位武南を勝ち点1差で追う2位。こちらも大一番となる。小泉は「そっちも頑張りたい」と気合。野村も「相手次第のところもありますが、頑張りたい」と優勝を見据えた。

 この日、スタンドに詰めかけた応援団は緑のハッピを着て応援。中には昨日の全国高校ラグビー県予選決勝で深谷高に敗れたラグビー部員も応援に駆け付けていた。「支えて下さっている方々に感謝して、1つでも多く勝利したいです」と、快進撃を誓った野村。国立競技場が改修工事に入ったため、全国大会の決勝戦もきょうと同じ埼玉スタジアムで行われる。「まずは一戦一戦を大切に自分たちが出来ることを確かめながら」と藤島監督は謙遜していたが、新鋭高は密かに“地元V”を目論んでいる。

(取材・文 児玉幸洋)


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