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[MOM1229]岐阜工MF立花稜也(3年)_一撃必殺!全国切符もたらした、こだわりのクロス

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.15 全国高校選手権岐阜県予選決勝 帝京大可児高 0-1 岐阜工高 長良川球技メドウ]

 まさに、『一撃必殺』だった。

 一進一退、白熱の攻防が続き、0-0と緊迫した展開のまま迎えた後半39分。自陣中央から岐阜工高はMF熊谷利紀のロングボールが、左サイドに居たMF立花稜也のもとに届く。この瞬間、相手DFもこのボールに反応しており、ボールは頭上に浮いている状態。ボールを待って受けたら、間違いなくインターセプトされる。そう判断した立花は、ヘッドでこのボールを迎えにいき、頭でコントロールした次の瞬間、「縦が広く空いていたので、次のタッチで前に行って、相手を置き去りにしようと思った」と語ったように、落ちてきたボールをワンタッチで大きく前に出し、一気に加速を始めた。

「スピードには自信がある」という言葉通り、長いスプリントで一気に左サイドを突破すると、中を見た瞬間、ゴール前に走り込む途中出場のMF安田善裕の姿を捉えた。「安田がいい位置に居たので、あとはGKの位置を良く見て、GKに触られないような場所に、早いボールを入れようと思った」。

 トップスピードに乗った状態で、彼は左足を鋭く鋭角に振り抜いた。彼の左足から放たれたボールは、反応しようとしてもできない帝京大可児高GK花井優太をあざ笑うかのように目の前を通過し、ゴール前の安田のもとへ一直線に届くと、安田はドンピシャのダイビングヘッドでゴールに突き刺した。

「今日の試合、最初のクロスが自分の思い通りのコースに行ったので、今日のクロスは調子がいいと思っていた。狙い通りだった」。立花はこのクロスだけでなく、前半18分、後半27分にもシューターがしっかりと当てればゴールというクロスを上げていた。

「クロスにはこだわっている。GKとDFの間にいかに早く正確なボールを出せるか。それにフリーで上げても意味が無いので、いつもDFに入ってもらって、抜いてすぐに上げるとか、抜ききらなくても上げるとか、いろいろ工夫しています」。

 スピードがあり、精度の高い左足を持つ彼は、この1年間、クロスに磨きをかけ続けてきたからこそ出た結果であった。『堅守速攻』を掲げる岐阜工にとって、彼のクロスは欠かせない武器。「全国に向けてもっと精度を高めたい」。2年連続の選手権に向けて、さらに武器に磨きをかける意思を強めた立花は、今度は全国の舞台でシャープな放物線を描く。

(取材・文 安藤隆人)

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