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和解の証明?ネイマールがキャプテンマークをチアゴ・シウバへ手渡す

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 一部では不仲説も報じられたブラジル代表のFWネイマール(バルセロナ)とDFチアゴ・シウバ(PSG)だが、19日に行われたオーストリア戦でネイマールがキャプテンマークを手渡しして、問題のないことを強調した。

 オーストリア戦の前半25分、先発していたDFミランダ(A・マドリー)が負傷交代。これを受けて、チアゴ・シウバが投入され、ドゥンガ体制での“デビュー”を果たした。すると、この試合の終了間際アディショナルタイムに先発していたネイマールが交代。ピッチを去る瞬間にチアゴ・シウバへキャプテンマークを渡したのだ。

 ブラジル『SporTV』によると、ネイマールは「自然なことだった。自分の判断でやったんだよ。途中交代することも、チアゴにキャプテンマークを手渡すことも、予定されていたわけじゃないんだ」と言うと、「ただ彼には(キャプテンマークの)このアームバンドはキツかったと伝えたよ」と笑顔をこぼし、「それから、勝ったままに試合を終えてほしいと話したんだ」と語った。

 一方で『グローボ』によると、セレソンを率いるドゥンガ監督は、このキャプテンマークの引き継ぎが“計画通り”だったことを強調したうえで、「我々には組織力がある。団結し、スムーズにいっているんだ。君たちメディアが物議を醸すこともあるが、我々に問題はない」と淡々とコメント。

「多くのリーダーがこのチームには必要だ。各試合で誰がリーダーを務めるか決める必要があっても、大切なのは誰がキャプテンマークを巻くかではなく、誰がキャプテンシーを発揮するかにあるんだ」と語った。

 ブラジルW杯までは、同代表のキャプテンを務めていたT・シウバだったが、W杯後は負傷もあり、セレソンから遠ざかっていた。その間に、ドゥンガ監督の率いる新生・セレソンでは、ネイマールが主将へ就任。T・シウバが代表へ復帰した後も、キャプテンマークはネイマールが巻いたままだった。

 このことから、2人の不仲説が浮上。T・シウバは「(ネイマールは)喋ってくれなかった。というか、誰とも話していないんだ。説明しようとしなかったことが残念だよ。今の状況は幸せだとは言えない。でも、この悲しみもサッカーの一部。僕は自分自身ができる最善の方法でチームを助けるだけだよ」とキャプテンマーク“はく奪”について言及。

「僕は自分の物を何か取られたような気持ちで、とっても悲しい。最初にキャプテンマークを付けたとき、僕はロビーニョから手渡され、ダニエウ・アウベスが「君がつけるべき」と言ってくれた。ダニエウの方が代表歴は長かったし、僕はダニエウが主将を務めることに異論はなかった。僕はキャプテンマークをつけなくてもいいと思っていたんだ。

 でも数か月後、マノ・メネゼス監督が僕の主将就任を打診してきたから、承諾したんだよ。それを失うことになったのは、とてもつらい。彼ら(チームメイト)は僕に何を話したらいいか、悩んでいるように感じるよ。とにかく一番重要なことは、僕自身が今の状況を受け入れることだと思っている」と語っていた。

 その後、T・シウバはネイマールと宿舎で話し合いを行ったうえ、ドゥンガ監督とも面談したという。和解した2人は、SNSで「俺たち、疎遠になってるよ(笑)」というメッセージとともに2ショットを投稿。そして迎えたオーストリア戦、ピッチ上でキャプテンマークを手渡しし、改めて問題がないことを強調した。

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