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降格圏の大宮は痛い敗戦…柏が5連勝で5位に浮上

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[11.22 J1第32節 大宮1-2柏 NACK]

 J1第32節が22日に行われ、NACK5スタジアム大宮では16位大宮アルディージャが6位柏レイソルを迎えた。MF太田徹郎のゴールで柏が先制するも、前半終了間際にMF橋本晃司が同点弾。しかし、後半立ち上がり早々にFWドゥドゥが勝ち越しゴールを決めると、これが決勝点となり、柏が2-1で勝利をおさめた。

 3戦勝ちなし(1分2敗)で中断明けを迎えた大宮は、GK清水慶記がゴールマウスに。DF横山知伸を出場停止で欠く最終ラインには、DF片岡洋介が約2か月ぶり、DF渡部大輔が約4か月ぶりに復帰をはたした。一方の柏は4連勝中と好調。出場停止明けのDF鈴木大輔とDF渡部博文に加え、U-19日本代表DF中谷進之介が2試合連続で3バックの一角に入った。

 互いに様子をうかがう展開となった立ち上がり。最初にスタジアムを沸かせたシーンは、大宮の主将の左足が起点となった。右サイドでボールを持ったMF家長昭博が中央にドリブルをしながら左足でクロスを入れると、ファーサイドで橋本晃が飛び込む。しかし、フリーで放ったシュートは、ゴールマウスを捉えることができなかった。

 前半18分に得たCKの流れで、一度自陣までボールを戻した柏だったが、ハーフライン付近でボールを受けたDF橋本和が攻撃のスイッチを入れる。DFラインとGKの間に鋭いボールを入れると、これに反応した太田がGKとの1対1を迎えると右足のアウトサイドでシュートを放つ。GK清水が反応し、体に当てるがボールはゴールラインを割り、柏が1点を先行する。

 個人技に優れたFWムルジャとFWズラタンの2トップに素早く当てて攻める大宮。柏守備陣は1対1の場面では振り切られる場面が多くなるが、中央を固め決定機をつくらせない。均衡した展開が続く38分、ビルドアップのシーンで足を滑らせたMF大谷秀和が自陣深い位置でボールを失ってしまう。MFカルリーニョスはPA内でフリーの家長へとボールを送るが、家長はシュートではなくパスを選択。決定機を逸してしまう。

 それでも前半45分、カルリーニョスが右サイド深い位置でフリーになっていた家長へ鋭いパスを通すと、家長はドリブルでPA内に侵入。右足でクロスを入れるとニアサイドで橋本晃が頭で合わせてネットを揺らす。試合は1-1で最初の45分を終えた。
 
 後半開始4分、スコアが再び動く。太田のスルーパスに抜け出たレアンドロが、GKとDFの間にボールを入れると、ファーサイドでドゥドゥが押し込み、柏が再びリードを奪う。

 順位を上げるためには勝ち点獲得が必須の大宮だが、幾度となくミスからボールを失い柏に主導権をわたしてしまう。24分、大宮は橋本晃を下げてMF泉澤仁を投入すると、直後には左サイドをドリブルで突破し、チャンスを構築する。

 柏はFW工藤壮人とDF藤田優人を続けざまに交代させると、早速チャンスをつくる。39分、藤田の縦パスに抜け出た工藤がGKと1対1になるが、シュートはゴールポストに跳ね返されて追加点を奪うことができない。

 反撃に出たい大宮だが、カルリーニョスがこの日2回目の警告を受けて退場に。MF渡邉大剛、FW長谷川悠と攻撃のカードを次々と切って終盤の反撃を試みるが、逆に何度もカウンターを浴びてしまう。結局最後までスコアは動かず、柏が2-1で接戦をものにした。

 連勝を5にのばした柏は勝ち点を54に積み上げ、順位をひとつ上げて5位に浮上した。対する大宮は残留圏の15位清水が引き分けたため、勝ち点差を「3」に広げられ、残り2試合を戦う。

(取材・文 奥山典幸)

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