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[DAYS×ゲキサカ連動企画vol.24]桐光学園高MF樋口弘毅(3年)

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DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」
[11.22 高円宮杯プリンスリーグ関東第16節 横浜FMユース 0-1 桐光学園高 ニッパ球]

 桐光学園高のMF樋口弘毅は、古巣のクラブである横浜FMユース戦に燃えていた。攻守にわたってアグレッシブにボールへ絡んでいく姿が印象的だ。桐光学園は序盤、積極的な守備を見せた。前線から相手にプレッシャーをかけて相手GKまでボールを戻させる。そして、相手が蹴って来るロングボールを競り合い、セカンドボールの支配に務めた。樋口は中盤の底から「行け!」と前の選手に指示を出しながら、全体をコントロール。自身もボールの回収に走り回った。

 さらに、相手の視野が狭まったと見るや、相手の指示をかき消すかのように大声で叫び、下級生が多く出場していた相手チームの判断力を奪った。足は届かずとも声は届くと言わんばかりの闘争心は、すさまじかった。チームは前半18分に先制点を奪い、そのリードを守り切って勝利を収めた。樋口は「すごく気合いが入った。ピッチ上は、あいつも知っている、こいつも知っているという状況。中学時代はマリノスでやっていたので、桐光に来て良かったと思えるように絶対に勝ちたかった。チームの持ち味である前からの守備が前半はハマって、良い形で取れたのが勝因だと思う。自分はあまり上手い選手ではないので、守備のリーダーシップを取ることが役割。そこはできたかなと思う。声も守備の技のひとつ。味方のプレッシャーを活性化できればいい。そういうところは、クラブチームの弱さだし、高校の強み」と話し、たくましさを感じさせた。

 自身が昇格できなかったチームとの対戦で、成長した姿を見せた。桐光学園の門をたたいた3年前を振り返り、樋口は「当時のボクは、キレイにサッカーをやることばかり考えていて、ボールを奪われたときの切り替えが遅かった。自己満足みたいなサッカーだった。しかも、上手くなかった」と酷評した。しかし、Jクラブのジュニアユース出身でユース昇格を逃した選手たちがたくましく成長していくケースが多い桐光学園には、同じような道筋を辿って成長した先輩たちがいた。2学年上の世代は、高校選手権でベスト4に進出。彼らは後輩たちにも戦える選手になるように促した。樋口は「心から鍛えられたと思う。追い込まれた状況を味わって、厳しい状況になっても『あれだけやれたんだから、もっとできるはずだ』とプラス思考でプレーできるようになった」と厳しかった先輩たちに感謝を示した。

 桐光で成長してきた姿を出し切って、高校生活の最後を締めくくる。今の樋口にはその思いしかない。昨年まではケガも多く、スタンドで見守ることも多かっただけに「あんなに声を出して応援してくれたら、その期待に応えないわけにはいかない」と話し、高校選手権という大舞台を県予選の初戦で敗退するという憂き目にあった後でも「前を向くしかない。自分たちが後輩に残せるものは、プレミアリーグ参入という形しかない。置き土産を作れるように取り組んでいる」と次の目標をしっかりと視線に捉えていた。プリンスリーグ関東は残り2節。3位以上にはプレミアリーグ参入戦の出場権が与えられる。4位につける桐光学園は逆転で切符を獲得できるのか。他力本願の部分もあるが、樋口は勝つことしか考えていない。


 『DAYS』は、何の取り柄も特技もない少年・柄本つくしが、サッカーの名門・聖蹟高校に入部したことで始まる灼熱×感動×奇跡の高校サッカー漫画だ! 現在、週刊少年マガジンで連載中。
 そして今回、柄本つくしのように、“泥臭くチームのために献身的に走る”全国のサッカープレイヤーを応援していく企画がスタート! 各地の高校世代のゲームの中から、毎週つくしに負けない“熱さ”を持った選手をピックアップしていく。全国のサッカープレイヤーは要チェックだ! 次の“つくし”はキミかもしれないぞ!!

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