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[DAYS×ゲキサカ連動企画vol.28]柏レイソルU-18FW会津雄生(3年)

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DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」
[11.30 プレミアリーグEAST 柏U-18 0-0 青森山田高 柏]

 柏レイソルU-18はボールを大事に、チーム全体がコレクティブにひとつのボールに繋がってプレーするスタイルを貫いて、プレミアリーグEAST昇格1年目での初優勝を成し遂げた。リーグトップの32得点をたたき出しているチームだが、得点ランキング10傑に名を連ねる選手はひとりもいない。正確にボールを動かし、常に相手の裏を取っていく攻撃の中で前線だけではなく、中盤、そして時にSBの選手もがフィニッシャーとなってゴールを生み出してきた。他のチームならばクロスやラストパスへ持ち込んでいるようなシーンでも相手DFの状況が整っていれば安易にそれを選択することなく攻撃を組み立て直し、また縦横へショートパスを次々とつないで“刺す”チャンスを伺っていく。常にボールを携えながら試合を進め、それを簡単に渡すことはしない。そのチームにおいて自ら「アクセントになっている」と分析する選手がFW会津雄生(3年)だ。

 今年、U-18日本代表にも選出されている攻撃手は、「最後まで走り切れる運動量、最後身体を張ってゴール前は飛び込んで1タッチで決めるというのが自分の特長でそれは出せたと思います」と今季のプレミアリーグにおける自身のパフォーマンスを振り返る。チームトップタイの5得点。柏のパスワークへの対応に集中するDFの背後を一瞬で取って、左サイド前方や逆サイドのスペースへ飛び出す会津の動きはまさにチームのアクセントとなっている。

「シュートが足りないかな、打てよと言う感じがあったんですけどそこは焦る必要もないかなと」。この日の前半はやや青森山田高にボールを握られたものの、後半は柏がボールを支配。大半の時間帯でボールを支配する中、スタンドから発せられていたシュート、ゴールを求める声はピッチの選手たちの耳にも届いていた。だが、柏は「ボールを取られなければ、失点することもない」とリスクを背負って崩しにかかるのではなく、バックパスで攻撃を組み立て直すことも厭わずに、焦れることなく青森山田に隙ができる瞬間を狙い続ける。ただ青森山田の堅守も崩れず、柏にとっては攻めながらもフラストレーションの溜まる展開だった。それでも終盤になるにつれて柏の攻撃は迫力を増した。

 そのけん引となっていたのが、尽きることのない運動量によって相手の守備を乱そうとしていた会津だ。「運動量が一番武器なので、相手が疲れた時間帯でも自分は走れるし、キレも落ちないので自分の勝負どころかなと思っています」。左サイドからダイアゴナルに逆サイドのゴールライン際まで走り切ってボールを受けるなど、相手DFの背後へ飛び出す動きを連発。体力的に苦しい時間帯でもスプリントを繰り返す会津の動きもあって柏の攻撃は終盤、明らかに活性化していた。

「(運動量によって)チームの中でひとつアクセントをつけれるかなと思っていた。上手いだけじゃなくて最後まで走り切れるところがこのチームでは今までなかったので、そういうのを自分が身に着けてアクセントになればいいと突き詰めてきました」と会津。上手いチームがより強くなるために、自分の武器を磨いてきた。そして多くの白星をもたらし、この日目標のプレミアリーグEAST制覇。青森山田戦では得点に絡むことができなかったが、今月14日にプレミアリーグWEST優勝チームと対戦するプレミアリーグチャンピオンシップへ向けて「自分たちのサッカーに自信を持っている。小6で全国3位、中学の最後も全国2位で大事なところで最後勝てなかったので、チャンピオンシップという大きな舞台で輝けるように、今まで努力してきたので最後その成果を出せるように頑張りたいと思います」と誓った。チャンピオンシップ優勝への鍵について「攻撃し続けることが大事かなと思います」と語ったFWがその安定した技術に加え、自慢の運動量でプレミアリーグWEST王者の守備をかき回す。

(取材・文 吉田太郎)
 『DAYS』は、何の取り柄も特技もない少年・柄本つくしが、サッカーの名門・聖蹟高校に入部したことで始まる灼熱×感動×奇跡の高校サッカー漫画だ! 現在、週刊少年マガジンで連載中。
 そして今回、柄本つくしのように、“泥臭くチームのために献身的に走る”全国のサッカープレイヤーを応援していく企画がスタート! 各地の高校世代のゲームの中から、毎週つくしに負けない“熱さ”を持った選手をピックアップしていく。全国のサッカープレイヤーは要チェックだ! 次の“つくし”はキミかもしれないぞ!!

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2014プレミアリーグEAST

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