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八百長疑惑に揺れるアギーレ監督、JFAの事情聴取に「一切やってない」と潔白を主張

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 八百長疑惑が報じられている日本代表のハビエル・アギーレ監督が4日、欧州視察を終えて再来日した。日本サッカー協会(JFA)は速やかに本人を事情聴取し、日本サッカー協会理事で法務委員長を務める三好豊弁護士が同日夜に記者会見を行った。

 問題となっているのは、2011年5月21日に行われたリーガ・エスパニョーラ最終節のレバンテ対サラゴサ戦。アギーレ監督率いるサラゴサが2-1で勝利し、1部残留を決めた。ところが、この試合に八百長疑惑が浮上。スペインの報道によると、試合に出場した28選手のほか、当時のアガピト・イグレシアス会長らクラブ幹部、そしてアギーレ監督も告訴の対象となっているという。

 この日、都内で約2時間に渡って行われたヒアリングの中で、アギーレ監督は「ご迷惑をお掛けして、申し訳なく思っている」と話すと、「八百長に関して、まったくコミットしていない。万が一、告訴ということになれば、しっかりと(無実を)主張していきたい」と、身の潔白を主張したという。

 三好弁護士によると、現時点では予備的な捜査が行われている状況で、今後、検察当局が告訴すると、本格的な捜査が始まる模様だが、アギーレ監督はヒアリングで「関係者の一人として、その中に入っているが、現時点で具体的な嫌疑をかけられているわけではない。まったくそのようなことはしていないし、プロの指導者としてそういったこと一切やっていない」という趣旨の説明をし、疑惑を完全否定したようだ。

 JFAの福井一也事務局長、西澤和剛広報部長、そしてアシスタントの弁護士とヒアリングを行ったという三好弁護士は「結論から申し上げると、ヒアリングの結果、アギーレ監督が八百長にコミットしたことは一切ないということだった。協会として、アギーレ監督が八百長に関与しているのではないかという客観的な資料、証拠を持っているわけではない。現時点ではアギーレ監督の話を信用する以外にない」と説明。そのうえで、「今後、状況の変化に応じて再度、話を聞く必要もあるだろうし、新しい事実が出てくれば、そのときには協会として判断する必要が出てくる」とした。

(取材・文 折戸岳彦)

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