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完全復活のスピードスター、決勝弾の名古屋FW永井「守備をサボってた…」

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[12.6 J1第34節 浦和1-2名古屋 埼スタ]

 スピードスターが浦和に止めを刺した――。優勝を争う浦和に先制を許す苦しい展開となった名古屋グランパスだったが、後半27分にDF牟田雄祐のゴールで同点に追い付くと、試合終了間際の同44分にFW永井謙佑が大仕事をやってのける。

 相手選手のパスをFW松田力がカットすると、逆サイドの永井がボールを要求。パスを受けると一気に加速してPA内までボールを持ち込み、左足を振り抜いて決勝ゴールを叩き込んだ。

「相手が点を取らないといけない状況だったので、攻めてくると思っていました。絶対にワンチャンスは来ると信じていたから、そこにパワーを持って行けるようにちょっと守備をサボっていました(笑)」とおどけると、「一発を狙っていたので、うまくパスに反応できたし、気持ち良かったですね」と自画自賛の一発を振り返った。

 スタンダール・リエージュから名古屋に復帰した昨季は14試合出場も無得点と苦しんだ。今季も序盤はベンチスタートを味わっていたが、徐々に本来の姿を取り戻し、最終的にはチーム唯一の二ケタ得点となる12ゴールを記録して、チーム得点王に輝いた。「なかなか結果が出なかった去年があって、逆に一周した感じですかね。自分の感覚を思い出せたというか、選手としても今年でだいぶ成長できたと思います」と自信も取り戻したようだ。それは、「コンディション良いんですけどね…。ただ、もうシーズン終わっちゃうので」とシーズン終了を嘆くほどだった。

 この日は日本代表を率いるハビエル・アギーレ監督が視察に訪れていたが、来年1月に開幕するアジア杯のメンバー入りに永井自身は「ないと思う」としながらも、「代表を目標に今シーズンより点を取れるように、アグレッシブに闘志むき出しで頑張りたいです」と代表入りを視野に入れながら、来季はさらに進化していくと力強く語った。

(取材・文 折戸岳彦)
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