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3度目の正直ならず…J1昇格を逃した千葉MF佐藤勇「自分に腹が立つ」

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[12.7 J1昇格PO決勝 千葉0-1山形 味スタ]

 チームを愛する男だ。ジェフユナイテッド千葉MF佐藤勇人は事あるごとに、「チームの勝利が大事」「このチームでJ1に昇格したい」と語っていた。自身にとっても、チームにとっても3度目となるプレーオフの舞台。しかし、またしてもJ1昇格の悲願を達成することはできなかった。

 レギュラーシーズンを3位で終えていた千葉は引き分け以上でJ1昇格が決まる、優位な立場にいた。「自分たちは引き分けではなく、勝ちにいくサッカーをしようとピッチに立ちました」と勝利だけを目指していたものの、「前半はプレーオフ決勝ということもあり、ゲームが落ち着かなかった」と語ったように、思いどおりに試合を運べなかった。

 そして、前半37分にはセットプレーの流れから山形に先制点を献上してしまう。「山形のストロングポイントの一つであるセットプレーにやられたのは、ケアをしていた分、もったいないと思うし、情けないと思う」と唇を噛むと、「後半あれだけ攻めてゴールを一つ取ればひっくり返せたのに…。最後の詰めの甘さが、何年もJ1に戻れないところなのかなと思う」と同点に追い付くことなく試合を終えたことに声を落とした。

 この日はゴール裏を千葉サポーターが黄色に染めた。そんな光景を目にしているからこそ、結果で応えられない自分への苛立ちを隠せない。「サポーターの方々が今日のためにいろいろな活動をしてくれていたのも知っていました。自分たちが彼らに勝利をプレゼントする思いでピッチに立ったのに、それを成し遂げられることができなくて、自分に腹が立つし、申し訳ないと思っています」。

 3度目の挑戦は終わり、来季もJ1昇格を目指して戦うことになった。だからこそ、さらなる高みを目指さなければいけないと自らを奮い立たせた。「来年こそはプレーオフではなく、自動昇格を狙っていきたい。結果が出ない中でもサポーターの皆さんが応援しくれている。だからこそ、ジェフとして、クラブとして、彼らにしっかりと結果を表したい」と視線を上に向けて気持ちを切り替えようとしていた。

(取材・文 折戸岳彦)
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