beacon

最優秀監督賞に輝いた長谷川監督「ほんま、おおきに!」

このエントリーをはてなブックマークに追加

 Jリーグは9日、横浜アリーナで「2014 Jリーグアウォーズ」を開催した。最優秀監督賞はガンバ大阪を9年ぶりの優勝に導いた長谷川健太監督が初受賞した。

「このような賞をいただき、光栄です。ありがとうございます」と挨拶した長谷川監督は、自身が清水で初めてJリーグの監督を務めた05年を振り返り、「そのシーズンは西野監督率いるガンバ大阪が優勝しました」とコメント。「西野監督がこの場所で『ここに立ちたかった』『やっと立つことができた』という話をしたと記憶しています。私はそれを聞いていて、自分はいつになったらここに立てるんだろうか、ここに立ったらどんなことを思い、どんなことを感じるんだろうかと考えた」と回想した。

 05年から10年まで6シーズン指揮した清水では天皇杯準優勝2回、ナビスコ杯準優勝1回と、あと一歩のところでタイトルを獲れなかった。「清水の監督を6年やったが、Jリーグのタイトル、カップ戦のタイトルにはなかなか手が届かなかった。ただ、そのときにいろんな経験をして、今シーズン、この賞をいただけたと思う。昨季、J2で優勝したことがチーム、そして私自身に自信を与えてくれた」と、清水時代の経験、J2を戦った昨季の経験が生きていると語った。

「自分一人の力ではこの賞を取ることはできなかった」。そう話す指揮官は選手、スタッフへの感謝を口にした。「選手はよくがんばってくれた。シーズン終盤、厳しい試合が続いたが、最後までがんばってくれた。自慢の選手たちです。コーチングスタッフ、メディカルスタッフ、みんなの力なしではこういう賞をいただけなかった」と述べ、G大阪サポーターに対しても「ほんま、おおきに!」と関西弁で感謝した。

「そして、今日、家族が来ています。女房には頭が上がらないけど、家族を支えて、家を守って、サッカーに集中する環境をつくってくれた。恥ずかしくて面と向かって感謝の言葉を述べたことはないんですが、この場を借りて言いたいと思います。ありがとうございます」

 92年のナビスコ杯開幕以降、Jリーグ選手経験のある監督が最優秀監督賞を受賞したのは4人目。過去の3人はブッフバルト氏(浦和)、ストイコビッチ氏(名古屋)、森保一監督(広島)で、現役時代に所属していなかったクラブで監督として優勝したのは長谷川監督が初となった。

(取材・文 西山紘平)

TOP