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[大学選手権]慶大の東京Vユーストリオが奮闘!!山浦&端山が先制点演出、宮地がゴール

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[12.11 全日本大学選手権1回戦 慶應義塾大2-0福山大 BMWス]

 東京ヴェルディユースで育った3人が黄色のユニフォームへ身を包み、ピッチで躍動した。慶應義塾大は全日本大学選手権1回戦で福山大に2-0で勝利。この一戦で先発した慶應大のMF端山豪(3年=東京Vユース)は先制点をアシストし、DF宮地元貴(2年=東京Vユース)は追加点を挙げ、MF山浦新(4年=東京Vユース)は先制点の起点となったほか、黒子に徹して攻守に貢献した。

 9日に行われた「2014 Jリーグアウォーズ」で最優秀育成クラブ賞を受賞した東京V。その“緑の血”が流れる選手が大学サッカーでも奮闘している。大学へ舞台を変えても共にプレーする3人は「やりやすい」と口を揃え、山浦は「2人とも自分を持っているから。こっちが先輩面しなくても大丈夫。やりやすいようにやらせてあげたい」と微笑んだ。

 この日は0-0で迎えた前半8分、左サイドでボールを受ける直前、山浦は端山からのアイコンタクトを受け、「これは前に出すんだな」と直感したという。「まさか、あんなにすごいパスを出すとは思わなかった」と笑ったが、山浦のパスを受けた端山は前線へ絶妙なループパス。向かい風を受けたボールは、ファーサイドで待ち構えていたFW山本哲平(2年=國學院久我山高)の足元へピタリと収まり、先制点が生まれた。

 そして後半43分には、2年生の宮地がゴール。MF川田悠介(4年=桐蔭学園高)のFKに合わせ、豪快なヘディングシュートを叩き込んだ。ゴールを決めた宮地は「DFとしての役割を100%やるのはもちろん、自分の持ち味は得点を取ること。結果を残せてよかった」と笑顔をみせた。

 DFとしての出場ながら、ゴールも挙げた宮地は「自分は高校からトップへ上がることはできなかったけど、大学を経て成長して、お世話になったヴェルディに恩返しをしたい」と力を込める。また慶大で10番を背負う端山は、古巣である東京Vだけでなく、複数Jクラブから注目を集める状況だ。一方で4年生の山浦は、今大会を最後にサッカーを辞め、就職活動へ専念するといい、「厳しい世界だし、プロへいくのはすごく勇気がいる選択だと思う」と語った。

 それぞれが見据える進路は違えど、揺るがないのは慶大の一員として掲げた「日本一」の目標だ。“最後の大会”を戦う山浦は「中学や高校など、毎回引退はあったが、今回は引退=最後のサッカー。残り一試合でも多くやりたい」と力を込めた。幼いころから東京Vで培った技術やハートを武器に、若武者たちは大学サッカーのピッチでも戦っている。

(取材・文 片岡涼)

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