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[MOM1235]C大阪U-18FW高田和弥(3年)_「守備してから攻撃」の展開で奪い取った決勝点

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.14 高円宮杯チャンピオンシップ 柏U-18 0-1 C大阪U-18 埼玉]

セレッソ大阪U-18(大阪)のハイプレスがはまり、柏レイソルU-18(千葉)のパスワークはいつもの色を失った。主導権は多くの時間でC大阪が握っていたが、スコアボードの「0」は変わらないまま時計の針は進んだ。両チームに得点が生まれる気配がない中、唯一の得点はセットプレーから生まれる。後半15分にDF温井駿斗が蹴ったFKは、MF前川大河を経由し、最後はFW高田和弥へ。「いいところにこぼれてきたので、思い切って」(高田)振り抜かれたシュートは、ネットを揺らし、MF中山雄太を中心に危なげない守備を見せたいた柏から待望の先制点を奪った。

 決めた瞬間は「本当に決めたのかなと思った」というほど興奮していた高田は、大阪から埼玉まで駆けつけたサポーターの元へ。「遠いところから来てくれて、絶対に勝たないといけないと思った」。背番号12の想いは、ゴールという形で結実。8月24日の東福岡戦(5-1)以来となるゴールに「久しぶりの得点だったので嬉しかったです」と笑顔が弾けた。

 この試合で唯一放ったシュートを得点へと結びつけた高田だが、守備での貢献も大きかった。「(パスを)回されるのはわかっていたので、いかに粘り強く守れるか」と覚悟し、右の攻撃的MFとして先発。対峙したのは、U-16日本代表候補にも名を連ね、柏が誇る攻撃的SBのDF古賀太陽。そこで高田に課せられたのは「守備してから攻撃」というミッションだった。「(古賀が)高い位置とってくると聞いていたので、まず守備をして攻撃を止める」。古賀に決定的な仕事をさせることなく90分を終えた。

 試合後、「いつもより選手が走ってくれた」と村田一弘コーチは選手を賞賛したが、「途中で足つりましたし、まだまだです」と高田は反省を口にする。体力的にはギリギリの状態で、「あそこで点をとらなかったら負けていたと思う」というほど満身創痍だった。「ああいう緊張感の中でもっと走らないと、上にはいけない」。来春からは大学サッカーへと活躍の場を移すという高田は、高校年代最後の試合で、新たな目標を手にしていた。

(取材・文 奥山典幸)
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