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[選手権]ユース取材ライター陣が推薦する「選手権注目の11傑」vol.2

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特集企画「ユース取材ライター陣が推薦する『全国高校選手権注目の11傑』」

 ゲキサカでは熱戦の幕開けを10日後に控えた第93回全国高校サッカー選手権を大特集。まずは「選手権注目の11傑」と題し、ユース年代のサッカーを取材するライター5氏に選手権注目の11選手を短評付きで紹介してもらいます。「11傑」の第2回は関西を中心に活動するライター、森田将義氏による11名です。

 森田将義氏:「分かりやすくシンプルに「見て欲しい選手」を選びました。U-17ワールドカップに出た選手もいれば、インターハイ王者もいるなど経歴は様々。有名、無名を問わず今年一年で見た選手の中から、面白いと思った選手や可能性を感じた選手を11人ピックアップしています」

GK松村優太郎(長崎総合科学大附高2年)
「数多くのプロ選手を育てた小嶺忠敏総監督が将来性を評価する守護神。185cmの身長を活かしたハイボールの処理やシュートセーブといった基本能力はもちろん、1試合を通じたコーチングの量も豊富と見どころの多い選手だ」

DF安田拡斗(履正社高2年)
「巧みなポジショニングでピンチの芽を摘むCB。G大阪JY出身とあって、足元の技術も確か。昨年の選手権で対峙した青森山田のフィジカルに感化され、肉体改造にも着手。最大、5kgの減量に成功し、顔つきに変化が生まれた」

DF辻拓也(徳島市立高3年)
「人並み外れた身体能力を活かし、競り合いで絶対的な強さを見せるCB。高2までFWだったため、足下の技術にも定評あり。組み立てに加え、「常に相手DFの背後を狙っている」というロングフィードで見せ場も作れる」

DF上夷克典(鹿児島城西高3年)
「読んで良し、競って良し、蹴って良しの穴が少ない万能型CB。1年時からスタメンを張り、右SBを務めたように器用さも備えているのも強み。Jクラブも能力の高さに興味を示したが、卒業後は関東の大学で更なる成長を狙う」

MF阿部雅志(星稜高2年)
「2年生ながらも堂々たるプレーで星稜の攻撃を操るMF。県予選でも先輩たちを押しのけ、大会MVPに輝いている。U-16日本代表でも披露したように、細かい動き直しをベースにした受けて、捌くセンスはピカイチだ」

MF富田光(中京大中京高3年)
「“ミスターグランパス”岡山哲也監督がスカウトした初めての代が最終学年を迎えた中京大中京。指揮官好みの技巧派が揃う中でも彼の存在は際立っており、10番に恥じないテクニカルな突破とパスで好機を連発する」

MF山本遼人(初芝橋本高2年)
「インターハイ以降、「仕掛けが目立ち始めた」(主将MF渡辺淳揮)と左からのドリブル突破が鋭さを増したMF。存在感が増した一方、「まだまだ。もっとできるはず」と阪中義博監督がハッパをかけられるあたりに期待の大きさを感じる」

MF八田壮一郎(作陽高1年)
「技巧派が集う作陽の中でも抜きん出たプレーを見せる1年生。野村雅之監督が「平岡翼(現・FC東京)ほどの爆発力はないけど、パスが出せるのは大きい」と評するように素早いドリブルからのスルーパスで見せ場を作る」

MF近藤大貴(東福岡高3年)
「神戸内定の増山朝陽、横浜FM内定の中島賢星と前目の選手に目が行きがちな東福岡だが生命線はこの男。中盤の底で見せる堅実な散らしと素早いサポートで攻撃を支え、森重潤也監督も「代えが効かない選手」と信頼する」

FW山本悠樹(草津東高2年)
「1年時から10番を背負う草津東の絶対的エース。その上手さは先輩たちが、「悠樹だけはモノが違った」と評するほどで、相手のギャップに絶えず飛び込み、パスで周囲を活かしながら自らも得点を奪う。自身初の全国大会で見せ場を作れるか期待したい」

FW岩崎悠人(京都橘高1年)
「速さと豊富な運動が光るFW。小柄ながらもボディバランスに優れており、当たり負けも少ない。米澤一成監督も「モノが違う」と賞賛するようにすでにチームに欠かせない存在で、プレミアリーグではフルタイム出場を果たした」

[写真]森田氏が注目する京都橘の1年生FW岩崎

執筆者紹介:森田将義(もりた・まさよし)
1985年、京都府生まれ。10代の頃から在阪テレビ局で構成作家、リサーチとして活動。2012年から本格的にサッカーライターへと転向し、主にジュニアから大学までの育成年代を取材しており、関西だけでなく全国を動き回る。ゲキサカの他、エル・ゴラッソ、サッカーダイジェストなどに寄稿中。
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