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[選手権]ユース取材ライター陣が推薦する「選手権注目の11傑」vol.4

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特集企画「ユース取材ライター陣が推薦する『全国高校選手権注目の11傑』」

 第93回全国高校選手権開幕間近! ユース年代を主に取材するライター5氏注目の11選手を紹介してもらう特別企画「選手権注目の11傑」第4回は、Jリーグ、年代別日本代表からユース、少年サッカー、自衛隊サッカーまで広く、深く取材活動を続ける平野貴也氏による11名です。

GK山ノ井拓己(静岡学園高1年)
「185cmと恵まれた体躯を誇る、将来が楽しみなルーキー。セービング、キック精度の両方でチームを支える。静岡県予選では大会ベスト11と新人賞を受賞した。静岡学園は攻撃力に定評があるチーム。1年生守護神が守備面で輝けば、上位への躍進につながるだろう」

DF小野寺健也(日大藤沢高2年)
「神奈川県予選ではヘディングだけで通算6得点をたたき出し、得点王に輝いた。跳躍力が特別にあるわけではないが、ボールの軌道を読む力に優れる。セットプレーでは、同じ2年生のMF西尾隼秀の左足のキックに小野寺が頭で合わせる。相手にとって脅威の一言だ」

DF小川諒也(流通経済大柏高3年)
「F東京入団内定。高速、長身、左利きと多彩な武器を持つ。セットプレーでは、キッカーにもターゲットにも指名される。CBでは高速カバー、FWではヘディング、現在務めているサイドMF、本職のSBでは高速アタックと高精度のクロスを発揮。見ておいて損はない」

DF深井祐希(北海道大谷室蘭3年)
「本職はボランチだが、プレーの安定度と統率力を評価されてCBにコンバートされた。展開を予測し、素早い決断と思い切りの良さでピンチを防ぐ。小柄であることは否めないが、CBというポジションに高さ、強さ以外に何が必要なのかを教えてくれる選手だ」

MF石塚功志(開志学園JSC高2年)
「中学時代は先発に定着していなかったが、強豪校に進んだ仲間を追い越すため新潟に新天地を追い求めたアタッカー。トップ下でボールを収める役割を務めるが、プレッシャーの中でも落ち着いて仕掛けられるタイプで、独力突破も期待できる、2年生の期待株」

MF大城佑斗(中京大中京高3年)
「県予選直前にまさかの先発落ち。『牙が抜けた』という岡山哲也監督の指摘に発奮し、1回戦は途中出場でハットトリック。パスワークの中で自らゴールへ仕掛けるプレーを取り戻した。エースの富田光とともに攻撃を活性化させる選手として欠かせない存在だ」

MF渡辺淳揮(初芝橋本高3年)
「左右の正確なキックでパスを散らすゲームメーカーであり、守備で体を張って守ることもできる実用的なボランチ。運動量に自信のあるタイプではないが、阪中義博監督からは『うちの心臓。お前が走らないと、チームに血が回らへん』と期待をかけられている」

MF中島賢星(東福岡高3年)
「プレーの質は、大会No.1だろう。中盤では丁寧に攻撃を組み立てて仲間のアタックをフォロー。前線に上がれば左右の強力かつ高精度のシュートでゴールを狙う。ただ、負傷が多く運動量も制限しがちなのが気がかり。タフな連戦でどこまで力を見せられるのか注目だ」

MF鈴木徳真(前橋育英高3年)
「現代の日本サッカーの象徴的な選手。小柄だが機敏かつ的確にポジションを取り続け、チームのパスワークに活力を与える。また分析力やクレバーさも魅力だ。精度の高いパスは武器となる。後方で攻撃を組み立てるだけでなく、より前方で仕事をする姿が見たい」

FW牧野寛太(履正社高2年)
「積極性の中に技術を見せる注目の2年生アタッカー。『昨年は大舞台になると委縮して結果を出せなかった。ボールを失うのが怖かった』と話すが、今季は府予選やプレミア参入戦でも結果を残した。全国でも相手を抜き去り、ゴールを決める姿が見られるはずだ」

FW林純平(尚志高3年)
「どっしりと構えるポストプレーと相手DFを蹴散らすドリブルは、実にパワフル。強烈なヘッドも武器だ。仲村浩二監督は『夏前は覚悟が足りなかったが、山形に練習参加して人が変わった』と成長ぶりに目を細める。リズムに乗せたら、ピッチは彼の独壇場となる」

[写真]平野氏が「見ておいて損はない」と語る流通経済大柏DF小川

執筆者紹介:平野貴也
1979年生まれ。東京都出身。専修大卒業後、スポーツナビで編集記者。当初は1カ月のアルバイト契約だったが、最終的には社員となり計6年半居座った。2008年に独立し、フリーライターとして育成年代のサッカーを中心に取材。ゲキサカでは、2012年から全国自衛隊サッカーのレポートも始めた。「熱い試合」以外は興味なし。
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