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世界的スカウトプロジェクト「NIKE MOST WANTED」、過去の国内セレクション勝者が高校生へメッセージ!

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 24日、世界で戦える若きフットボールプレーヤーを探す世界規模のスカウトプロジェクト「NIKE MOST WANTED」(昨年までは「NIKE CHANCE」として実施)の「キックオフセレクション」が埼玉県のレッズランドで行われる。

「キックオフセレクション」は「NIKE MOST WANTED」の国内選考会である「ローカルセレクション」の1次セレクションに当たるもの。この「キックオフセレクション」を皮切りに15年1月25日の「関東セレクション」、15年2月8日の「関西セレクション」の3回のセレクションから合計約25名が選出され、2月21日に横浜(神奈川)で行われる「ジャパン ファイナル」へ進出する。「ジャパン ファイナル」では、日本各地を訪問するナイキスカウトの推薦を受けて参加権を得たプレーヤーとともに「NIKE MOST WANTEDグローバル ファイナル」(15年4月末~、イングランド)に参加する権利が与えられる“日本代表”2名の枠をかけて戦う。

「NIKE MOST WANTED」を勝ち上がり、世界の才能たちと戦う――。それはどのような経験になるのか。12年にスペイン・バルセロナで開催されたグローバルファイナルに“日本代表”として出場し、海外の才能たちと熱い戦いを繰り広げたDF冨澤右京(東京学芸大2年)が世界に挑戦した感想と、今回、「NIKE MOST WANTED」に挑戦する高校生選手たちにメッセージを送った。

(取材協力:NIKE JAPAN)

―そもそも、このセレクションに興味を持ったきっかけは?
「高校の監督から『やってみないか』と誘われたので、いい機会だなと思って受けてみました。最初は知らなかったんですけど、おもしろそうだったので受けてみようかなと」

―自信はありました?
「まあ、うーん。自信はありました。でも実際やってみてレベルの高い人が集まっていたんで、正直自分が受かるとは思わなかったですけど。でも、その中で『頑張ってやろう』という気持ちはありました」

―当日はどんな意識でセレクションに臨みましたか?
「いつも通りのプレーができればいいかなと思って。自分のプレーができるように、常にイメージしながら当日を迎えました。スピード突破が武器だったんで、それを出せればいいかな、と」

―セレクションに通ったのは、自分のどういうところが評価されたんだと思いますか。
「やっぱり攻撃参加が持ち味だったんで、それを常に出せたところが評価されたと思います。あとは、周りの仲間とうまくプレーできていたっていうのも。そこが一番よかったのかなあ。初めて会う子たちとも、常にコミュニケーションを取りながらやっていたんで、自分のプレーも出しやすかったです」

―反省点はなかったですか?
「攻撃、攻撃になりすぎてて、守備を少しおろそかにしてた部分があって、自分の長所を出すという部分ではできたと思うんですけど、DFだったんで、守備ももっとしっかりとやらなければいけなかったかなあと、終わった時は思いました」

―セレクションで印象に残っているメニューはありますか。
「結構一対一とかやっていて、『セレクションなのにきつい練習ばっかりだなあ』とは思いました(笑)。フィジカルテストもありましたし。それでも自分の持っている力を全部出せたので、よかったです」

―ライバルで印象に残った選手はいましたか。
「最後まで残らなかったんですけど、前橋育英高だった三橋くん。すごい速くてドリブルがうまくて、最後の試合でも左サイドで一緒だったんで常にコミュニケーション取りながらやってて。すごい話しやすかったんでよかったです。僕はその子が受かるだろうなと思ったんですけど」

―今から振り返って、高校生の自分にとって「NIKE CHANCE」はどんな経験だったと思います?
「やっぱりプロになりたいっていう気持ちがより強くなったと思います。近づけたとは思ってないですけど、その経験から学んだことが今にもつながっていると思うし、はい」

―では、ジャパンラウンドを通過して挑戦したグローバルラウンドについて。バルセロナで1週間、海外の子たちと一緒にプレーするというのはなかなか貴重な体験だと思うんだけど。
「そうですね」

―FCバルセロナのトレーニング施設とか、スタジアムはどうでした?
「日本とは違うなあ、と(笑)。すごいでかかったんで」

―グローバルファイナルで印象に残ったことは? セレクションのメニューもいろいろあったと思うんですけど。
「最後の8対8のメニューが印象に残っています。その8対8のミニゲームが僕は最後の練習になってしまったんですけど、そのゲームでもっとこうすればよかったなあ、とか、そういう思いが今でもありますね。自分の思うようなプレーができなくて、悔しい思いをしたというか、後悔しているという思いがあります」

―なるほど。逆に「ここは通用するな」と感じた部分もあると思うんだけど。
「自分のドリブルとかはどんな練習でも通用したと思っていて。結構、対人とかそういう練習もあったんですけど、常に相手を抜けてたりしたんで、そこは通用したかなと思います」

―同世代とはいえ、肌の色も体格も違う、言葉も違う、そういうプレーヤーと一緒にプレーしてみた印象はどうでしたか。
「年上の選手もいましたし、でかい選手もいたんですけど、実際にプレーして、『あまり差はないな』と感じました。ただ、海外の選手はやっぱり自己主張が強いんで、自分がやってやろうという気持ちがすごい強い。そこで、気持ちの部分で負けないようにしないといけないな、と感じました」

―印象に残ったプレーヤーはいましたか。
「でかくはなかったんですけど、ケビンていう選手がいて、コロンビアの選手なんですけど、ボールさばきとかボールの扱いがうまくて。すごい印象に残りました」

―セレクションのとき、指導者の方からのアドバイスもあった?
「ありましたね。シュート練習やったんですけど、『もっとこうしたほうがいい』とか言われた……気がするんですけど、何言ってるのかわかんなかったんで(笑)。スペイン語だったんで、理解するのが難しかったです(笑)」

―ゲストの選手が来たりとか、イベントもあったと聞いていますが。
「写真撮影の時にイニエスタが僕のとなりに来てくれて。一緒に写真撮ってくれたのと、あとボール回しのときにピケが来てくれて、一緒にボール回ししたのが印象に残っています」

―すごい。生ピケはどうでした?
「でかいです(笑)。足も長いんで、ボール回しで鬼を一回やったんですけど、その場から動かないでボール取っていました(笑)」

―1週間バルセロナでやってみて、自分が変わったと思うところはありましたか。
「グローバルファイナルでは、自分の思うようなプレーができなかったというのが一番の感想だったんで、どの試合でもどの練習でも、自分の得意なプレーをしっかり出せるように、という意識が強くなりましたし、サッカーに対する姿勢も、このプレーはもっとこうしたほうがいいとか、前よりも自分で考えるようになったというか。サッカーに対する考え方が変わりました。悔しい思いもしたんですけど、よりプロになりたいっていうか、大学に入っても頑張って、絶対プロになってやるっていう気持ちが強くなりました」

―プロはずっと意識していた?
「そうですね。でも高校のときは、CHANCE行く前までは、プロになりたいとはもちろん思っていましたけど、「このままじゃ無理だ」と思ってたんで。CHANCE行ってからその気持ちが強くなって、大学に入ってより「プロでやっていきたい」という思いが強くなりました。今はそれに向けて頑張ってます」

―世界を経験して、よりプロを身近に感じたということ?
「そうですね。―緒に行った選手が3人いたんですけど、1人は世界のツアーに行って、さらにいろいろな経験をして。そういうのを見て悔しい部分があったし、海外の選手でもその後プロになった選手がいて。そういう悔しい思いがあって、そこからよりプロという舞台で活躍したいと思いました」

―あいつがプロになれるなら自分も行けそうだと?
「行けそうというか、自分も挑戦してみたいと」

―どうですか。プロに近づいていますか。
「まだまだプロは近づいてないです。来年が勝負です」

―もう2年経ちましたけど、今もう1回、グローバルファイナルに参加できたら、当時とは違うプレーが見せられると思いますか。
「思います。攻撃の部分だったり、突破の質とか、プレーの質がもっと良くなってると思うんで。対人プレーも大学に入ってから強くなったと思うし。まだまだ足りない部分もいっぱいあるんですけど、そこは良くなってると思います」

―今の冨澤くんについて。まず東京学芸大の2年生なんだよね。チームの中ではどういうポジションなんですか。
「今年は常にスタメンで使ってもらえていて、ポジションは高校の時はサイドバックだったんですけど、大学では新しくサイドハーフでもプレーするようになりました」

―プレーヤーとして、今はどういうところを目標にして練習しているのかを教えてください。
「常に安定したプレーを出せないと試合には使ってもらえないので、練習からそういう安定したプレーができるように、常に試合を想定して練習に励んでいる感じです」

―目標とする選手は?
「長友選手のプレーはよく見ます。利き足は違うんですけど、攻撃のタイミングとか、上がるタイミング、ドリブルの仕方、守備の対応とか、そういうところで参考にしてます」

―プレーヤーとしての自分の武器は何だと思いますか。
「スピード。スピード突破です。攻撃参加の部分で、一対一の強さが自分の武器だと思ってます」

―どういうトレーニングで武器を伸ばしている?
「常に挑戦し続けること。ミスを恐れずに自分のプレーをする。練習なんでいくらミスしても構わないんで、常に自分の長所を伸ばして、練習から伸ばして行けるように、自分を出していくっていうのが大事だと思ってます。1回1回の練習を無駄にしないで」

―セレクションに参加する後輩たちにアドバイスを。
「自分のプレーをしっかり出して、見てくれている人に見てもらう気持ちじゃなくて、自分を出すっていうことを意識してほしいと思います。見てる人の目に止まらないと受からないと思うし、周りの選手を潰してやるって気持ちでやってほしいと思います」

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