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[選手権]「もう一個高いところを目指して」U-17代表初選出の東福岡GK脇野が完封発進

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[12.30 全国高校選手権開幕戦 三鷹高 0-2 東福岡高 駒沢]

 ともにプロ入りが決まっているMF中島賢星、MF増山朝陽を中心とした攻撃陣に注目が集まる東福岡高だが、最後方にも世代を代表する選手がいる。GK脇野敦至(2年)は夏の全国高校総体前に先発の座を勝ち取ると、全国総体では山梨学院高との3回戦で試合終了間際にPKをストップするなど優勝に貢献。98年3月生まれの守護神はこのほど、来年1月17日からベラルーシ遠征を行うU-17日本代表メンバーに初選出され、注目度をより高めて選手権を迎えている。

 初の世代別日本代表入りについて、「ずっと小さい頃から代表という場所を目指してきた。聞いた時は嬉しかったけれど、もう一個高いところを目指していこうと思っている」と意気込む。その脇野にとって今大会は、注目の中でその実力が本物かどうか問われる大会となる。その中で脇野は重圧に負けることなく、初戦を見事に完封勝利でスタートした。

 三鷹は速攻からセットプレーを獲得し、PAへクロスボールを放り込んだ。ただ脇野は苦し紛れに弾くのではなく、安定したキャッチングで三鷹の勢いを止め、全く2次攻撃をさせない。攻めあぐねていたチームを支えていた2年生守護神。それでも「ビルドアップの時にミスしたりするところが多かったのでそこが自分の課題。選手権の中では難しいかもしれないけれど、自分の課題にチャレンジしていきたい」と満足はしていなかった。

 今大会について「インターハイ優勝して2冠がかかっている。自分も貢献したい」という守護神は「無失点で終わらせること。自分の持ち味である前への飛び出しを意識して、それで失点せずに自分の良さを出して勝利に導けるようにしたい」と誓った。優勝し、直後に始まる代表遠征、そして来季に繋げたいという思いがある。来季の東福岡はこの日先発した10人が卒業する。それだけに「来年、自分たちは不安みたいな感じで言われているので、今回の大会で経験を積んで来年に繋げていきたいと思います」。代表への弾み、そして来季へ向けた自信を掴む選手権にする。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 吉田太郎)
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