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[選手権]流経柏を追いつめた作陽、2年生MF伊藤涼2発も初戦敗退

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[12.31 全国高校選手権1回戦 流通経済大柏高3-3(PK8-7)作陽高 フクアリ]

 勝利まであと一歩だった。0-2から一時は3-2と逆転した作陽高(岡山)だったが、後半アディショナルタイムに失点。土壇場で3-3の同点に追いつかれ、PK7-8で惜敗した。

 流通経済大柏を追いつめた。0-2の前半27分にDF山下裕司(3年)のゴールで1点差に追い上げると、後半23分、MF伊藤涼太郎(2年)の「無心で打ち込もうと思った」という右足ミドルで2-2の同点。同33分には伊藤涼が鮮やかなループシュートを決め、3-2と試合をひっくり返した。

 鮮やかな勝ち越しゴールだった。左サイドでパスを受けた伊藤涼はドリブルで相手の股間を抜き、PA内に入ったところから右足でボールを浮かせ、GKの頭上を越した。

「イメージどおりだった。相手の股が開いた瞬間にボールを出して、GKを見たら前に出ていたので、浮かしたら入るかなと思った。打った瞬間、入ったと思った」

 芸術的な逆転弾で勝利をたぐり寄せたかに思われた。「周りの選手には『これで勝てると思うなよ』と声をかけていたけど……」。勝利目前の後半アディショナルタイムにまさかの被弾。PK戦も8人目までもつれ込む死闘となったが、あと一歩及ばなかった。

「最後の最後にやられて悔しかった。ラストプレーだったと思うし、サッカーは最後の最後まで何が起こるか分からないということを痛感した」。2年生ながら10番を背負い、トップ下の位置で作陽の攻撃を牽引した伊藤涼。同じく1回戦で東福岡に敗れた夏の全国高校総体に続く初戦敗退という悔しさを来年度につなげていく。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 西山紘平)
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