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[選手権]松山北、2-0から逆転負けで悲願の1勝ならず

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[12.31 全国高校選手権1回戦 矢板中央高3-2松山北高 フクアリ]

 松山北高(愛媛)は前半の2ゴールで2点を先行しながら後半に3失点を喫し、2-3で逆転負けした。08、09年度はいずれも初戦敗退。初出場だった62年度大会は1回戦で小田原と1-1で引き分け、抽選で2回戦に進出しており、“4度目の正直”で全国高校選手権初勝利を目指したが、悲願の1勝はならなかった。

 後半40分に勝ち越しゴールを許した直後、左足を痛めていたDF上東嵩史(3年)は途中交代でベンチに下がった。「最後までピッチに立てずに高校サッカー人生が終わったのは悔しいけど、監督の判断は間違ってなかったと思う。負けたことは悔しいけど、今までの試合で一番楽しかった」。上東はどこかスッキリしたような表情も見せた。

 進学校でもある松山北は夏の全国高校総体後に3年生のほとんどが引退。サッカー部に残ったのは、明治大への指定校推薦が決まっている上東ら4人だけだった。試合前日のミーティングでは、メンバー外の1、2年生が集めたという先に引退した3年生からのビデオメッセージも流された。

「受験勉強で忙しい中、離れていても応援してくれている。あの代でやれたから今の自分たちがある」。ともに苦楽を味わってきた仲間たちの分まで……。しかし、悲願の1勝はあと一歩のところで手の中からこぼれ落ちた。「高校サッカー最後にフクアリという素晴らしいスタジアムで試合ができて、一番楽しかった。やってきて悔いはないです」。上東はそう胸を張って会場をあとにした。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 西山紘平)
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