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[選手権]東福岡がJ内定 増山&中島アベック弾などで草津東に快勝

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[1.2 全国高校選手権2回戦 草津東 0-3 東福岡 ニッパ球]

 第93回全国高校サッカー選手権大会は2日、2回戦を各地で行い、ニッパツ三ツ沢球技場の第一試合では、10年ぶり8度目の出場の草津東高(滋賀)と2年連続16度目の出場の東福岡高(福岡)が対戦した。夏のインターハイ王者である東福岡がJ1神戸入り内定のMF増山朝陽(3年)、J1横浜FM入り内定のMF中島賢星(3年)のアベックゴールなどもあり、3-0で快勝。3日の3回戦進出を決めている。

 序盤に東福岡は右サイドの増山が決定機をつくり出す。前半12分にはハーフウェーライン付近の右サイドでボールを受けると、DF2人をかわして斜めにボールを運ぶ。そこから右に開いた中島にパスを出すと、中島の折り返しにMF坂井翔太(3年)が飛び込んだが、シュートは枠を捉えられない。同15分にも東福岡は、増山のサイドチェンジからMF赤木翼(3年)が中央にヘッドで折り返し、中島を経由したボールが坂井に渡ったが、このシュートも右に逸れた。

 東福岡は、20分にも左サイドからのクロスに、マークを外すダイアゴナルランを見せた増山がボールに触れる。ファーストコントロールでフィニッシュに持ちこめなかった増山だが、自らこぼれ球をシュート。しかし、これもクロスバーを越えて行った。

 激しいプレッシングを見せる草津東も、徐々に試合の主導権を握り、鋭い速攻を見せる。前半30分には右サイドを抜け出したMF北川卓(2年)が中央にクロス。DFに当たったボールをMF鎌田麓(2年)が左足のボレーで捉えると、東福岡MF近藤大貴(3年)がクリアーしようとする。ボールは東福岡ゴール方向に飛んだが、わずかにクロスバーの上に外れて行った。

 草津東の時間帯が続く中、東福岡も一発を見せる。前半32分に赤木が中央やや左寄りPA外からフリーでミドルシュートを放つが、GK吉川翔大(2年)に阻まれた。同37分にも東福岡は増山が右から最終ラインの裏に走り込む。追いかけるDFが後方から引っ張り、ファウルとなり、絶好の位置でFKを獲得。中島が直接ゴールを狙ったが、わずかにクロスバーを越えた。スコアが動かない中、前半のアディショナルタイムにCKを得た東福岡は、DF末永巧(3年)が右足で直接ゴールを狙ったが、これもクロスバーを叩き、前半は0-0で折り返した。

 後半も草津東は長短のカウンターを繰り出すが、パスを相手に引っかけてしまうなど、決定機をつくりきれない。すると東福岡は、選手交代で試合の流れを変えにかかる。後半6分に坂井を下げて、MF中村健人(2年)を投入。さらに同10分にはFW木藤舜介(3年)を下げてFW餅山大輝(2年)を起用した。

 この選手交代が、奏功する。後半14分、ロングボールを受けた餅山がPA内でDF2人を引き連れて、深い位置までドリブルする。折り返しを交代出場した中村がシュート。これはGKに弾かれたが、こぼれ球を赤木が押し込んで先制した。その2分後にも東福岡は右サイドでFKを得ると、末永がゴール前に入れたボールをDF加奈川凌矢(3年)が相手と競り合い、こぼれたところを増山が左足でゴールに決めて、点差を2点に広げた。

 草津東は後半25分、2人を同時に交代する。FW太田隆平(3年)に代えてFW高橋晃平(2年)、DF馬場光希(2年)に代えてFW新井将起(3年)を投入した。さらに32分にもMF中村健人(3年)を下げて、DF長島諄(3年)を起用。北川を中央に移し、DF上林聖矢(2年)を右SHに上げた。後半36分にはMF山本悠樹(2年)のパスを受けたMF山本翔太(3年)の折り返しを、新井がシュート。GKに弾かれたボールに上林が詰めたが、シュートを大きくふかしてしまい、1点を返すことはできなかった。

 逆に東福岡は後半アディショナルタイム、FW新井将起(3年)のラストパスを最終ラインの裏で受けた中島が華麗にループシュートを決めて勝負あり。インターハイに続く、選手権制覇を目指す東福岡高は、明日の3回戦で静岡学園と対戦する。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 河合拓)
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